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スーツ服地の研究(ドーメル アマデウス365,春夏向け仕立て)


 
□今回のアマデウス365は合夏用
スーツをオーダーしていると,もっと経験の幅を広げようという気持ちになり,新しいミル(工場)やマーチャント(商社)の服地(生地)から選ぶようにする時期がある。
 
それとは反対に,やっぱりこれまでのミルやマーチャントが良い,ということで服地選びが回帰する時期もある。現在は後者の時期にあり,やはり英国製の服地が丈夫で色柄も趣味にあうと感じている。
 
今回は春夏物のスーツだが,これまで春夏物の服地として,平織りの服地を選ぶことがあった。ガーゼのように平面的な織りである平織りは,通気性に優れるが,厚みのある綾織りでも軽量な服地(目安として1mあたり300g未満)であれば,盛夏時を除いて着心地には大差ないと感じている。そして盛夏時には,専用のスーツを着る。
 
そのため今回は,綾織りの服地の質感,1mあたり260〜280gあたりの重さ(≒丈夫さ)も条件に加えて,ドーメルのアマデウス365と,スキャバルのマジェスティックの春夏物から選ぶことにした。
 
行きつけのテーラーである銀座山形屋で,念のため葛利毛織のドミンクス,御幸毛織のトリオートにも目を通して検討したが,アマデウス365で気に入った服地があったので,その服地でオーダーすることにした。
 

 
□アマデウス365
アマデウス365は,365が365日を意味するように通年用の服地である。1mあたり310gのアマデウスと同じ原料を使用しており,横糸を細くすることで軽量化をはかっている。アマデウスと見比べてみると,艶や質感は同じで,触ってみるとわずかに軽い。
 
過去にアマデウス365で,裏地を背中全体に張った総裏の上着に,ベストも加えた合冬物のスリーピースを作ったことがある。今回は上着は裏地を抜いた背抜きで,合夏物のツーピースとした。
 
スタイルはいつもの,ビルドアップショルダーでウェストを絞ったニューブリティッシュモデルである。なお銀座山形屋では,従来からあるイタリアンクラシックモデルとニュートラッドモデルに加え,サビルローモデルが追加されている。
 
サビルローモデルは,ビルドアップしていないスクエアショルダー,小ぶりのアームホール(細めの袖),胸からウエストまでが流れるように絞り込まれるイングリッシュドレープ,のスタイルが特徴である。ニューブリティッシュモデルと同じ方向性だが,ニューブリティッシュモデルほど肩パッドを入れておらず,ウエストも絞っていないので,万人向けとなっている。
 
できあがったスーツを試着してみた。アマデウス365はシャープ感のある色柄が多いが,これはシャープ感を比較的抑えた深みのある色柄である。ミルやマーチャントでは,毎年バンチ(服地見本)をリニューアルして,色柄を入れ替えている。在庫がなくなることもあるので,気に入った色柄があれば,来年に回さずその場で注文すべきである。
 

 
□シャツのオーダーシステムもリニューアル
スーツのオーダー時に,シャツもオーダーしている。シャツはパターンオーダーだが,襟型やボタンの種類などが豊富で,仕立てもいい。仕立ての良さは体を動かしたとき,特に腕を上げたときに,生地が引っ張られる感じがほとんどせず,体に寄り添うようなフィッティングで気に入っている。
 
昨年(2016年)からだが,シャツのオーダーシステムがリニューアルされ,指定項目が増えた。私の場合,襟型はセミワイドを指定しているが(クールビズ用はハーフワンピースカラー),セミワイドだけでも3種類に増え,襟の低いセミワイドと,襟の高いセミワイドが追加されている。
 
袖は,折り返してカフリンクスで留めるダブルカフスを指定しているが,これも袖の折り返しの長さで2種類に増えている。
 
それらを見比べてみたが,これまでと同じ襟型や,折り返しの長さが同じであるダブルカフスを指定した。そしてそれ以外に,襟の堅さを指定でき,襟の裏側のカラーステイが抜き差しできる指定が加わっている。
 
シャツの手入れでは,袖と襟を糊付けしているので,堅い襟と,カラーステイが抜き差しできる指定にした。このように,シャツのオーダーで希望を反映させられる点は,フルオーダーに近い。
 
服地は毎年リニューアルされ,テーラーではスーツの新モデルが追加されたり,シャツのオーダーシステムが変わっている。今回の私は,当初は回帰指向であったが,途中でいろいろと考えさせられた。今後も店の人と相談して,いろいろと試してみる気持ちになった。
 

 

 
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