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スーツ服地の研究(ゼニア クールエフェクト)
エルメネジルド・ゼニア(以下,ゼニア)は,有名なイタリアのミル(服地メーカー)である。発色の美しさ,色合いや柄のセンスの良さは,イタリアならではのもので,撥水加工を施した服地(生地)など,機能性服地の開発にも積極的に取り組んでいる。
クールエフェクトはその機能性服地の一種で,太陽光線を反射する度合いを高めたサンリフレクティングという加工がなされており,ゼニア社の発表資料では,服地の表面温度を約10度下げ,これにより外気温が40度の場合でも体感温度はそれ以下に感じられるようにしたそうである。
昨年は,ハイパフォーマンスクールエフェクトという,夏向きの機能性服地にサンリフレクティング加工を施した服地があったが,ジャケット用であった。今回の,名前からハイパフォーマンスがとれたクールエフェクトでは,スーツ用となっている。パンツ(スラックス)用服地には,上着以上の耐久性が問われる。想像だが,改良によりその点をクリアしたので,ネーミングを少し変えてきたと思う。
今回はクールエフェクトで,ブルーのストライプを選択した。ストライプといってもピンストライプやペンシルストライプではなく,シャドーストライプのような似た色の帯が交互に並んでいる柄で,遠目には無地に見える。シルエットは,ロープドショルダー,イングリッシュドレープ,カッタウェイフロントを特徴とするブリティッシュを選択した。仕立ては,銀座山形屋である。ここの店員さんのフィッティングは見事であり,体のラインに沿いながら,なおかつ体のラインをきれいに見せるスーツを作ってくれる。軽い服地であることもあり,ツーパンツでオーダーした。
できあがったスーツを着てみた。1mあたり180gの服地なので,軽い。機能性服地のためか表面をさわると,ウールの生地というよりはしなやかなシートのような感触である。しかし,上質感があって悪くはない。真夏にこれを着て何度か外回りをしたが,確かにスーツの内側が暑くなる感触は少ない。モヘア混紡やメッシュ地の服地とともに,盛夏向け服地の選択肢の一つを確立したと感じた。
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