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スーツ服地の研究(レダ アイスセンス)


 
□春夏物の定番スーツ
このサイト(スーツ服地の研究)を始める前にオーダーして,今も着用しているスーツも何着かある。それらは着下ろす前に写真を撮らなかったので,このサイトで人様に見せる基準から外れているので掲載しないが,その中に春夏物の定番として着ているスーツがある。
 
そのスーツの服地(生地)は,イタリアのミル(工場)のもので,ダークグレイの無地である。深みのある色合いでしなやかであり,英国製の服地と同様に丈夫である。そのため,スペアパンツを後でオーダーしたくらいである。
 
そのスーツがそろそろ交換時期に来たので,次の定番となる服地を探しに,行きつけのテーラーである銀座山形屋に行った。ここ数年,ドーメル,テイラー&ロッヂ,ゼニア,御幸毛織,の中から選んできたので,経験の幅を広げるため,別のミルやマーチャント(服地商社)のものから選ぶことにした。
 
数多くのバンチ(服地見本帳)から今回選んだのは,イタリアの老舗ミルであるレダ(REDA)社のアイスセンス(ICESENSE)というコレクションで,濃紺のシャドーストライプのものである。ひと目で気に入ったもので,深みのある紺色で適度な艶があり,しかも1mあたり250gならではの糸目の詰まった質感があって,なおかつしなやかである。
 

 
□レダ社とは
レダ社は1865年創業であり,イタリアの毛織物産業の中心地といえるビエラ(Biella)地区にある。ビエラ地区の他のミルの服地でスーツを作ったことがあるが,タグにBiellaの地名が入っていた。日本なら,さしずめ尾州(愛知県一宮市やその周辺)が該当するだろう。
 
レダ社の特徴は,工場のオートメーション化を進めたり,EMASという環境管理制度の認定を受けたり,新しい技術を取り入れた服地を開発するなど,先進的な企業姿勢にある。アイスセンスは,赤外線の反射率を高める特殊加工をすることで,真夏でも涼感を高めているのが特徴である。
 

 
□ゼニアのクールエフェクトとの違い
赤外線の反射率を高める特殊加工を施した服地として,エルメネジルド・ゼニア社のクールエフェクトがある。このクールエフェクトでもスーツを作ったことがあるが,当然だが素人で効果の違いは分からない。ただし,服地の重さが違う。クールエフェクトは1mあたり180g(オーダー時,2015年版は190〜200g)なので,軽くて真夏向けである。これに対しアイスセンスは250gで,スリーシーズン向けである。色柄は両社とも似たようなもので,イタリアならではの色合いと艶がある。
 
オーダーでのスタイルは今回も同じで,英国スタイル(銀座山形屋ではニューブリティッシュモデルとよぶ)とした。ロープドショルダーで肩にはりをもたせ,ウエストを絞っている。Vゾーンは長めで,その下は大きなラウンドを描くカッタウェイフロントが特徴である。
 
出来上がったスーツは,とにかくしなやかで艶がある。特殊加工された機能性服地の場合,感触が一般の服地と異なることがあるが,これは違和感がない。赤外線反射率の高さの効果は,濃い色ほど大きくなる。クールビズの期間でも上着を着る私としては,この効果に期待している。
 

 

 
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