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鞄(かばん)

ゼロ・ハリバートン,TUMI
 
 仕事では,ゼロ・ハリバートンのアタッシェケースと,TUMIのナイロンバッグを愛用している。酷使に耐えること,容量があること,これみよがしのブランドマークがついていないという,私の鞄に求める条件を満たした数少ない製品だからである。
 
 ゼロ・ハリバートンの製品は,アルミ合金を素材としている。そのため重くて,首都圏の通勤ラッシュに持ち込めば顰蹙ものの堅さだが,ダイヤルロックの堅牢さもあってこの信頼感は他の鞄では得られない。日本では大沢商会が輸入しているが,色に要望を出したい。輸入モデルの色は,シルバーと濃い金色(ポリッシュドゴールド)が基本のバリエーションで,淡い金色(サテンゴールド)がラインナップにないことである。ポリッシュドゴールドは趣味ではないし,シルバーでは私の求めるメタリックな美しさに少し欠けるからである。そのため,シンガポールで見つけたものを使っている。
 
 TUMIはアメリカの製品で,ナイロン素材を使った黒色と緑色のラインと,牛革(ナッパレザー)を使った黒色のラインがある。ナイロン素材は,防弾チョッキ用素材のバリスティック・ナイロンを改良したフュージョンZナイロンという名称がついているが,私が好きなのは黒色の方である。TUMIで感心したのは,その耐久性である。ふつうナイロンバッグは,一年も使うと四隅がすり切れてくるのだが,数年にわたって使っても毛羽立ちもしない。少し色あせたことと,金具の黒メッキがはげてきたぐらいである。さすがベースが軍用素材だけある。
 
 フュージョンZナイロンのざっくりとした色合いと織り目は,この製品のデザインコンセプトがビジネスにおける戦いのツールとしていることを窺わせる。それはおそらく,IBMのノート型パソコン「ThinkPad」と同じだろう。ThinkPadもデザインコンセプトは同様であるらしく,ソリッドな黒を全製品に採用している。そしてトラックポイントの赤い点をアクセントに入れて,ハードな質感の中にほのかに色気を漂わせている。この手のデザインコンセプトは好き嫌いが分かれるだろうが,モデルごとに素材や色合いを変えながらも独自の美しさを追求し続けている姿勢には,好感を覚える。そういえばTUMIも黒一色の中に,赤色で控え目な「TUMI」の文字を刻印したタグを,取っ手につけている。
 
 ビジネス用鞄を作っているメーカとしてルイ・ヴィトンがあるが,あのモノグラムラインという,LとVのマークが並んでいるデザインはどうしても好きになれない。確かに作りやデザインは高いレベルにあり,着ている服を問わずコーディネイトできる色合いはよく考えてあるが,ハイソサエティな方々に似合うように作っていて似合わないと感じるからである。ただしルイ・ヴィトンのラインナップで,ほぼ無地のタイガラインは好きだ。深い緑色と小豆色とダークグレーの三色があるが,深緑色はとても趣味がよく,ビジネスの場にふさわしい。今は荷物をたっぷり詰め込んで,毎日歩き回れるヘヴィ・デューティな鞄が性に合っているが,もし年をとって様になるようであれば,揃えてみたいと思う。(製品のラインナップ変更に合わせて,2003.4改訂)
 

 
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TUMIコレクション