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折りに付け,という程度であるが,「日本」について考えることがある。といっても政治や経済についてではなく,「日本」ならではの文化や美意識である。そしてその結論は,「日本」を想起させる色やデザイン,人物にたどり着く。この日本に生まれた以上,自分の創ったものに日本の美しさや感性を,少しでも取り入れたいとあれこれと思いを巡らせている。
「日本」を想起させる色というと,私にとっては,ねずみ色,藍色,桜色などになる。このサイトの中の初級システムアドミニストレータ試験情報のメニュー画面も,そのものの色はないため近似色だが,それらの色を取り入れている。最近興味をもったことは,チープシックをコンセプトとした腕時計ブランドのスオッチが発売した,「日本」をイメージさせるカラーを採用した限定バージョンである。三色あり,鈍色(にびいろ;シルバーがかったグレー),空色(そらいろ;澄み切った空のような淡い青),桃花色(ももはないろ;落ち着いたピンク),である。このあたりが,湿度の高い温帯地方で,四季折々の風情に育まれた色になるのだろう。
工業製品では,自動車が最も文化の違いがでる。いくつかあるが,私にとってはトヨタ2000GTが「日本」を最高に想起させる車で,柔らかいボディラインは日本以外の国では生まれ得なかっただろうと思わせる。トヨタ2000GTのデザインとエンジンは,ヤマハが担当したらしいが,確かにヤマハのオートバイにも,相通じるラインや品の良さがある。
人物では,茫洋とした雰囲気を持った人で,柔らかい物腰の人になる。自分が万能となって部下を引っ張っていく西欧のリーダーとは異なり,人望で推されて責任者になるような「和を持って尊しとする」人物が,「日本」を想起させる共通点になる。歴史上の人物では,西郷隆盛だろう。包容力と情の深さを併せ持った容貌が,他の国ではいない指導者像であると思わせる。俳優では,石原裕次郎と原節子になるだろう。どちらも物腰の柔らかさ,おだやかな品性がある。しかし,どこかに似た人がいそうで,決して見かけない,昇華したような美しさがある。
「日本」を感じさせる歌手というと,最近では宇多田ヒカルだろう。SAKURAドロップスといったそのものの歌もあるが,日本調のデリカシーに満ちた旋律や歌詞は,海外に住んでいる人が感じて,毎日暮らしている我々が気づきにくいような「日本」を,強く感じさせてくれる。
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