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酒の中では,ウイスキーが好きだ。日本酒も冬場の熱燗が好きだし,食事時の一杯のビールはとてもリフレッシュできる。またブランディーも,蒸留酒ならではの澄んだ香りがよい。ただし,熟成した味わいが喉を通る感触となると,ウイスキーに優る飲み物はない。
ウイスキーは熟成年数により,味わいや値段が比例する。当然年数が多いものほど熟成されて価格も高いが,最長で30年あたりが限界となっている。それ以上は変質するそうである。一般に年数表示のないものは数年程度で,12年物あたりから表示されるようになっている。12年熟成は,若さの中にも華やかさが出てきたところで,人間に例えれば色気が出てきた20代前半が該当するだろう。
私が好きなのは,17〜19年熟成のものである。ざらつくような感触はなくなり,ほのかに甘みが漂うようなマイルドさが出てきた時期のもので,ここまで洗練されるのか,と最初は驚いたものである。21年物や30年物のウイスキーを飲んだこともあるが,逆に熟成が進みすぎて,私がウイスキーに求める味わいが減っているように感じられる。メーカでもそのあたりは心得ているようで,以前サントリーの山崎蒸留所を見学したときは,試飲で12年物の「山崎」と19年物の「響」を出してきた。
私の飲み方は,最初はオンザロックで香りと口当たりを味わい,それが一段落してから水割りで飲むことが多い。ストレートはさすがにきつく,オンザロックで薄めたぐらいでも原液の良さは失われていないし,何よりも冷やす必要があるからである。その後はほどよく水で薄めて,飲み込んだ液体の香りが鼻から抜けるのを楽しむようにしている。
このように熟成度,そしてブレンドにはこだわるが,銘柄にはこだわらない。スコッチウィスキーであれ,バーボンであれ,国産であれ,それなりの良さを感じるからだ。ただ残念なのは,昼も夜も仕事をしていて,年に1本も空けられない状態が続いていることである。
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