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第24回J検2級 コンピュータシステム 問題1


問題1 次のディスクアレイに関する設問に答えよ。
 
<設問1> RAID(Redundant Array of Inexpensive Disks)に関する記述中の[  ]に入れるべき適切な字句を解答群から選べ。
 
 複数の磁気ディスク(以下,ディスクという)にデータを分散して記録し,高速化や障害時の信頼性の向上を行うディスクの構成をRAIDという。一般に,RAIDはデータの分割単位やデータの配置方法によりRAID0〜RAID5の6段階に分類される。
 
RAID0: データを複数のディスクに分散させ,読出し/書込み速度を向上させる方式で,[  (1)  ]と呼ばれる。ディスク障害やデータ障害からの回復機能はない。
 
図1 RAID0の構成(ディスク3台の場合)
 
RAID1: 複数のディスクに同一内容のデータを書き込むことでディスク障害に備え信頼性を向上させる方式で,[  (2)  ]と呼ばれる。
 
図2 RAID1の構成(ディスク2台の場合)
 
RAID2: データ記録用ディスクと別に[  (3)  ]符号によるエラー訂正符号記録用ディスクを備えた方式である。
 
RAID3: 複数のデータ記録用ディスクに[  (1)  ]方式で記録し,1台のデータ修復のためのパリティデータ記録用ディスクを使用する方式である。
 
 
図3 RAID3の構成(ディスク3台の場合)
 
(1)〜(3)の解答群
ア.CRC イ.ストライピング ウ.バックアップ
エ.ハミング オ.バンク カ.ミラーリング 
 
 
 
RAID4: RAID3ではデータ記録用ディスクにビットあるいはバイト単位で書き込むのに対して,記録するデータを任意のブロック単位で記録する方式である。
 
RAID5: データとパリティデータを複数のディスクに分散して記録する。ただし,データとそのデータのパリティデータは同一のディスクに書き込むことはない。それによって1台のディスクが故障したときも他のディスクのデータを使ってデータを復元することができる。
 
 
図4 RAID5の構成(ディスク3台の場合)
 
 
<設問2> RAIDシステムの稼働率に関する記述中の[  ]に入れるべき適切な数値を解答群から選べ。
 
 図5〜7にRAID0,RAID1,RAID5のディスク構成を示す。それぞれの条件で,稼働率を計算する。ただし,すべてのディスクについて1台あたりの稼働率を0.9とし,ディスクコントローラの稼働率は1とする。
 
 RAID0(図5)の場合は,いずれか1台でもディスクが故障するとシステム全体は非稼働となる。よって,この場合の稼働率は[  (4)  ]となる。
 
図5 RAID0の構成
 
 RAID1(図6)の場合は,いずれか1台のディスクが故障してもシステム全体は稼働する。よって,この場合の稼働率は[  (5)  ]となる。
 
図6 RAID1の構成
 
   RAID5(図7)の場合は,ディスク1〜3のいずれか1台のディスクが故障しても速度は落ちるが,システム全体は稼働する(表1参照)。図7において少なくとも2台以上が稼働するときのシステム全体の稼働率は[  (6)  ]となる。
 
図7 RAID5の構成,表1 各ディスクの動作と故障における稼働と非稼働
 
(4)〜(6)の解答群
ア.0.01 イ.0.081 ウ.0.09 エ.0.243
オ.0.729 カ.0.81 キ.0.972 ク.0.99
 
 
 
 
<設問3> RAID3の障害回復のしくみに関する記述中の[  ]に入れるべき適切な数値を解答群から選べ。
 
 図8に示す5台のディスクで構成されたRAID3がある。ディスク1〜4にはデータを1バイト単位で記録し,ディスク5には,記録した4件のデータの水平パリティデータ(偶数パリティ)が1バイト記録されているものとする。
 いま,ディスク3に障害が発生し,使用できなくなった。このとき,残りのディスクのデータとパリティデータを利用して,ディスク3のデータを復元できる。その結果,データ3は[  (7)  ]となる(表2)。
 
図8 RAID3の構成,表2 ディスク1〜5の内容
 
(7)の解答群
ア.0001 1010 イ.0001 0101 ウ.0001 1000
エ.1110 1000 オ.1110 1010 カ.1110 0101
 

解説
 
(1)  ストライプとは,縞(しま)や縞模様のことです。複数台のディスクが並行して読み書きを行うことで,あるディスクでシーク(磁気ヘッドの移動)やサーチ(データの先頭が回ってくるまでの回転待ち)の間に別のディスクにアクセスでき,読み書き時間の短縮が図れます。これは,ディスクの読み書きのスピードは変わらないものの,見かけ上の速度が向上したことになります。
(2)  ミラーリングでは,2台のディスクが鏡を置いたように,同じ内容を記録します。
(3)  ハミング符号とは,データから演算によって生成したチェック用の符号で,それを付けることでデータの誤りを検出するだけでなく,訂正もできるのが特徴です。コンピュータ内部の回路間や,データ通信で採用されています。
(4)  いずれか1台でも故障するとシステム全体は非稼働となるということは,3台とも正常に稼働している場合のみが,システム全体としても稼働していることになります。したがって稼働率は,0.9×0.9×0.9=0.729です。
(5)  いずれか1台のディスクが故障しても,システム全体は稼働します。2台とも稼働している場合は0.9×0.9=0.81です。1台だけが稼働する場合は,ディスク1だけが故障した場合が0.9×0.1=0.09,ディスク2だけが故障した場合が0.1×0.9=0.09で,合わせた0.18になります。これらをすべて合わせた場合ですから,0.81+0.18=0.99になります。
 あるいは,2台とも故障している場合以外はシステム全体は稼働しますから,2台とも故障している場合は0.1×0.1=0.01で,それ以外ですから1−0.01=0.99でも求められます。
(6)  3台中3台もしくは2台が稼働する場合に,システム全体としても稼働していることになります。その率を個別に求めると,
3台とも正常に稼働する率:0.9×0.9×0.9=0.729
ディスク1とディスク2が正常に稼働する率:0.9×0.9×0.1=0.081
ディスク1とディスク3が正常に稼働する率:0.9×0.1×0.9=0.081
ディスク2とディスク3が正常に稼働する率:0.1×0.9×0.9=0.081
となります。これらを合わせたものになりますから,0.729+0.081+0.081+0.081=0.972です。
(7)  データ1,データ2,データ4,パリティ1が以下のように並んでいます。
0110 0101 データ1
1111 0001 データ2
1001 1001 データ4
1110 0111 パリティ1
先頭から1〜8番目のビットが,それぞれ偶数になるようにパリティビットが付いています。したがって空欄は,1のビットの数が偶数になるものが当てはまります。先頭の1ビット目をみると,それぞれ0,1,1,1で1の数は3で奇数ですから,偶数になるためデータ3は1になります。末尾の8ビット目をみると,1,1,1,1で1の数は4で偶数ですから,偶数になるためデータ3は0になります。同様に残りも求めると,1110 1010になります。
 

 
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