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【番外編】ドライビングシューズとメンテナンス


ドライビングシューズとモカシン

ドライビングシューズは定義として,ゴムのソールが,かかとの後ろ側まで回り込んでいる構造の靴となる。自動車の運転で,かかとの後ろのソールが,フロア(フロアマット)に当たることで滑り止めになり,アクセルペダルやブレーキペダルの操作が安定する特徴がある。
 
ドライビングシューズのヒール
 
ドライビングシューズのソールとして,ゴムの突起が100個ほど出ている,ラバー・ペブルソールがある。ペブルとは凹凸や丸い小石の意味で,ペブルソールだと靴全体が軽くでしなやかなものになる。ただし,通常の靴は体重をソールの面で支えるが,ペブルソールは点の集まりで支えるため減りが早く,普段履きには向かない。そのためペブルソールではなく,通常のラバーソールや,ヒールとソールに面で支えるラバーを装着しているドライビングシューズもある。
 
また,ドライビングシューズの構造は,モカシンが多い。モカシンの定義は,一枚革を縫製(モカシン縫い)して作った,中底のないスリップオン(スリッポン)構造の靴,となる。モカシンのバリエーション(モカシンの構造をとっている靴)として,ドライビングシューズのほかに,デッキシューズがある。
 
モカシンは,一枚革で足を包むような構造なので,足袋のように軽くてしなやかな特徴がある。ただし,走ったり長時間を歩く場合には,トレーニングシューズなど足をホールドする構造で,衝撃吸収性の高いソールを装着した靴が向いている。あくまでもモカシンは,開放感のある履き心地を重視したものとなっている。
 
ドライビングシューズの内側
 
革靴でもそうだが,耐久性があって酷使に耐え,クリームを塗るなどのメンテナンスで長期にわたって履ける靴が私の好みである。そのため,それに合わないドライビングシューズもモカシンも,これまで好きではなかった。
 
しかし,食わず嫌いはすべきではないし,いろいろと経験すべきとの考えもあって,モカシンのドライビングシューズを履いてみることにした。また,ラバー・ペブルがすり減るたびに修理していけば,長く履けるのではないかという仮説をもっており,それを検証したい気持ちもある。
 

中級品を数多く

靴に限らず,仕事で着るスーツに関しても,自分で定めた方針に基づいて購入している。その方針とは,自分にとっての中級品を,数多く揃えることである。安価な靴は品質が低いが,かといって高価な靴は擦り傷をつけたらがっかりするし,たくさん揃えられない。そのため,「自分にとっての」という但し書きがつくが,満足できる品質で,かといって高すぎない,実用性のある中級品が適したものになる。
 
スーツもそうだが,靴も毎日履くと傷みが早い。そのため,数多くそろえて交互に履くことが望ましい。また,コーディネートの幅が広がるし,いろいろな製品を利用することで経験の幅が広がるメリットがある。たかが靴の種類の経験といえるが,人生は何事でも経験の幅が広いほど,豊かになるし話のタネも増える。
 
購入したドライビングシューズ
 
ドライビングシューズもその方針に基づき,フィッティングや革の品質や縫製で満足できるものを探した。気に入ったモデルがあったので,それを色違いで4足揃えることにした。
 
このドライビングシューズは,甲革は牛革スエードで,ライニング(内張り)は豚革,ソールはラバー・ペブルと,オーソドックスな作りである。革の色は12色あり,うち4色を選んだ。デザインは,紐付きのデッキシューズ風のデザインと,ペニーローファーのデザインがあるので,4足ともシンプルなペニーローファーのデザインとした。
 

ドライビングシューズの手入れ

スエード靴は事前に,防水・防汚スプレーを吹き付けるようにしている。防水・防汚加工で,しばらくの間は水と汚れをはじいてくれる。スエード革用の防水・防汚スプレーが販売されており,艶を出す効果もうたっている。ただし,一般的な布用のはっ水・防汚スプレーを,裏側(ソール)に吹き付けてみたが,変色や色ムラは生じなかった。
 
スエード用の防水・防汚スプレーだが,住友スリーエムのスコッチガードを使っている。一般的な布用のはっ水・防汚スプレーは,ストックがあるのでそれを使っているが,現行製品はモデルチェンジしている。
 
スコッチガード(ストック分)
 
履き心地は,確かに軽くてしなやかで,履いていてリラックスできる。履いているのが見えないアンクルソックスがサービスで付いてきたが,夏場はサンダルなど素足の履き物を好むので,もっぱら素足履きしている。履いた後はブラッシングしているが,裏側(ソール)が汚れたことは,今のところはない。
 

ドライビングシューズのメンテナンス

前述のように,ドライビングシューズのペブルソールは運転用で柔らかく,しかもすり減ってからの修理はできないので,使い捨てとなる。そのためドライビングシューズを普段履きするのは,富裕層に限られるという話を聞いたことがある。また調べてみると,すり減ったラバー・ペブルを削って,ソールを付けて再利用する方法もある。
 
しかし,ラバー・ペブルが3分の2か半分まですり減った時点で,ソールの修理剤で肉盛りすれば,何年も履けるはずである。これが前述した私の仮説で,今回はそれを試そうと考えている。
 
HC-003 シューズドクターN(ブラック)
 
ソールの修理剤だが,接着剤のような補修剤が市販されている。私が使っているのは,セメダイン社のHC-003 シューズドクターN(ブラック)である。一般の靴だと,付属の型取りプレートでヒールを囲った上で補修剤を盛りつけ,へらで平らにならしてから乾燥させる。接着剤の会社の製品だけあって見栄えよく仕上がり,剥がれたこともない。この補修剤を,ラバー・ペブルをプレートで囲むのは現実的ではないので,チョン,チョンと盛ってみようと思う。乾いたら,プラモデルのバリを削るように,やすりで側面を削れば形も揃うだろう。
 
子供のときに身につけたことが,一生役に立つことがある。母親からこまめに片づけるように習慣付けられたことは,大人になってから役に立っている。母親に感謝しているが,プラモデルのバリを削っていたことも,これまでのヒールの補修で役立っている。ドライビングシューズの補修にも,その経験が役立つかどうか試したいところである。
 
ドライビングシューズのヒール(拡大)
 

 
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