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ジョンストン&マーフィー LE81T


購入の経緯

JOHNSTON&MURPHY(ジョンストン&マーフィー)は,アメリカの靴ブランドで,アメリカの歴代大統領が愛用というキャッチコピーが使われる。日本ではリーガルがライセンス生産しており,REGALブランドより上級のブランドという位置づけで販売されている。
リーガルでは,2008年をもってジョンストン&マーフィーのライセンス生産と販売を終了した。REGALブランドよりも上級のブランドの後継として,自社で昔使用していた「シェットランドフォックス」を,2009年より復活させるそうである。
 
LE81Tは,コードバンを使ったモデルでそれより高価なものもあるが,ジョンストン&マーフィーのラインナップの中でも最も高品質なモデルとして位置づけられている。
 
リーガルの直販サイトshoes-streetで,通販により購入。夕方に申し込み,翌営業日に発送された。
 

 

バニッシングカーフ

リーガルのWebサイトで,このモデルの紹介ページには,バニッシングカーフを使用と記載されている。バニッシングカーフは,他のメーカーではバーニッシュドカーフという表記を用いている。burnished(光沢仕上げの,艶のある)の意味にふさわしく光沢がある。イタリア製の革とは表記されているが,タンナー(革のなめし会社,つまり革の素材メーカー)は分からない。しかし他のタンナーである,フランスのデュプイ社やアノネイ社,ドイツのウエインハイム社などの革と比べても同等の品質である。
 

 

コンタードインソール

ジョンストン&マーフィーが気に入っている理由の一つとして,サイズがジャストフィットであることがある。小ぶりの踵(かかと)と細い土踏まずで,足が靴の中でぶれることを防ぎ,足の幅が最も広くなるボールジョイント部を広くして,指が自由に動かせるようにしている。つまり,足の後半部が細くて小さく,前半部が広いというデザインである。
 
ジョンストン&マーフィーではこの設計思想を,「コンタードインソール」とよんでいる。ギターで,演奏する時に当たる腰や肘の部分を削ったくびれのある形状を,コンタード・ボディという。コンタードインソールは靴のフィッティングを高めるための基本設計といえ,他のメーカーでも採用している。しかし,土踏まずの部分を大きく抉(えぐ)った形状を作るには,つり込みとよばれる作業でより高度な技術が必要となる。そのため,必要性が分かっていても,なかなか実現しにくい。
 

 

ヒドゥンチャネルと真鍮釘

ソール(革底)は,縫い目を隠すために革で覆ったヒドゥンチャネルを採用している。ヒドゥンチャネルは,手間とコストがかかるため,一般に高価な靴でしか採用されていない。ジョンストン&マーフィーの最高級モデルとしての演出で,採用されているということだろう。
 
他の演出として,手縫いによる革の縫い合わせ(ハンドソーンスキンステッチ)と,ソールでの真鍮釘(しんちゅうくぎ)の打ち込みがある。真鍮釘は,もともとソールの固定のために打ち込むものだが,現在では本格的な作りであることの演出や,デザイン上のアクセントとして打ち込むことが多い。
 

 

ポインテッドトゥ

デザインはロングノーズで,トゥは尖ったポインテッドトゥとなっている。ロングノーズといっても行き過ぎた細長さではなく,定番物の範囲内となっている。デザイン上の最大の特徴は,トゥのキャップ(先端の革をかぶせた部分)が大きく長いことである。他のモデルにはない特徴で,これを見ていると,キャップは単純に大きく長い方が格好良いのではないかと思えてくる。
 

 

結論

REGALとは別格の上質な革と丁寧な仕立て,そして風格あるデザインと凝ったディテールが,この靴の特徴である。最後にサイズとウィズについて書くと,サイズはいわゆる「リーガルサイズ」で,やや大きめである。例えばメーカーにより,26cmと26.5cmのどちらかが合う人の場合,ジョンストン&マーフィーでは26cmの方で合うという程度である。ウィズだが,ちなみに私の足のウィズは3E弱で,3Eで少し幅のゆとりがある。ジョンストン&マーフィーのウィズは,どれも2Eとリーガル直営店で説明を受けたが,ボールジョイント部(足の幅が最も広い,指の付け根の部分)から指にかけては3Eのゆとりがある。ただし,土踏まずとかかとは2Eの細さである。靴の断面が球形に近いため,足を入れるのに紐をほどいて足入れ口を広げる手間がかかるが,一度履くと包まれるような感触で,締め付ける感じはない。なお,これは参考にとどめて,あくまでも実際に履いて試してから購入して欲しい。
 

 

 
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