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ストレートチップの手入れ


ストレートチップの手入れの特徴

ストレートチップ特有の手入れとして,トゥ(キャップ)の艶出しがある。つまり,トゥへのポリッシュクリームの塗布である。それ以外は,他の革靴と同じである。したがって手入れは,毎回履いた後に行う乾拭きとブラッシング,数回履いた後に行う乳化性クリームの塗布とポリッシュクリームの塗布,になる。順に話を進めていく。
 
乾拭きでは力を入れずに,革の表面を撫でるように拭き取っている。そしてコバや紐の周りを中心に,ブラッシングを行う。晴れた日に歩き回って,ほこりがかかっているくらいなら,これで十分である。なお,メダリオンやパーフォレーション(穴飾り)のある靴なら,穴に入ったほこりや汚れを取り除くため,ブラッシングが中心になるだろう。
 
画像は,毎回行うブラッシング用のブラシである。靴の手入れでは,株式会社R&Dのパンフレットが参考になったので,お礼を兼ねて同社のプロ・ホワイトブラシを購入した。乾拭きのタオルは使い古しのものだが,何度か洗濯したタオルは,表面がツルツルした感触で吸水性の低いものと,表面がざらざらした感触で吸水性が高いものに分かれる。前者は乾拭き用,後者はクリームを塗った後の拭き取り用に使い分けている。
 

 

ステインリムーバ

雨の日に歩いた後や汚れがついた場合,乳化性クリームを塗る前に,水を濡らして堅く絞ったタオルで,革の表面を拭っている。自分の手入れ方法を確立する前は,ステインリムーバとよばれるクリームを使って汚れ落としをしていた。ステインリムーバは汚れやクリームを落とす製品で,保革のクリームを塗る前に,革の古い被膜を除去する場合にも使われる。つまり女性の化粧品では,クレンジングローションに相当する。
 
しかしステインリムーバは,革の色まで落とす場合がある。いろいろと試して,こまめにすぐ手入れすることが結果に大きく影響するのであって,少々の汚れであれば水を濡らして堅く絞ったタオルで全体を拭くのがちょうど良いという結論に落ち着いた。なおステインリムーバーは,ひどく汚れたときや,靴の内側(インソール)の汚れ落としに使っている。たとえていえば,メカでいえばオーバーホールするのと同じ状況や頻度で,ステインリムーバを使っている。
 

 

乳化性クリーム

乳化性クリームでは,フランスのアベル社製のサフィールと,同じくフランスのラ・コルドヌリ・アングレーズのビーワックスを使い分けている。サフィールには,写真のモデル(ふたのSAPHIRの文字が青地に白文字)のほかに,ノワールというシリーズ(ふたのSaphirの文字が黒地に金文字)があり,後者は伝統的なレシピで作られ,浸透力が強いそうである。
 

 
ビーワックスは,蜜ロウを配合しているそうで,固形感があり,昔からある薬を連想させる香りがする。サフィールはしっとり感が,ビーワックスは光沢が特徴であるように感じる。
 

 

ポリッシュクリーム

乳化性クリームを塗って拭き取った後,トゥにポリッシュクリームを塗って拭き取る。塗った後の拭き取りでは,水滴を垂らして,のばして拭き取ることで艶が増す。車のワックスがけも,洗車の後で水滴が残っているくらいで塗って拭き取った方が,ワックスののびがいい。
 

 
ポリッシュクリームとして,KIWIのシューポリッシュと,同社のパレードグロスを使い分けている。シューポリッシュは穏やかな光沢で,パレードグロスは鏡面のような輝きが得られる違いがある。とはいっても見比べればの話で,大差はない。乳化性クリームだけで十分な光沢が得られている場合はシューポリッシュを,艶がない場合はパレードグロスで輝きを取り戻すといった使い分けをしている。
 
シューポリッシュだが,缶の表面に書かれている効能には,ShinesとProtectsの他にNourishes(栄養分を与える)があるが,乳化性クリームを塗り込んでから使用するが望ましいだろう。ポリッシュクリームは水分がないため,それだけの手入れだと革の硬化の原因になるそうである。水を垂らしてポリッシュクリームをのばす理由には,それもある。
 

 
パレードグロスは国内で正規販売されていないようだが,輸入品を取り扱っている店がいくつかある。少し磨くだけで鏡面のような輝きが得られるという評判があり,缶の表面にPREMIUM SHOE POLISHとある。缶の裏側ではMIRROR FINISH SHINEを得るために,最初にほこりを布で拭き取り,パレードグロスを円を描くように塗り込み,水をたらして,輝きが出るまで磨く手入れ方法を勧めている。シューポリッシュ以上の輝きが得られるので,自動車の塗装保護剤で使われているシリコンやウレタンを配合しているのかと思ったが,缶の裏側には天然のろうと植物から抽出したテレビン油を配合と表記してある。テレビン油を調べてみると,「マツ科の樹木のチップ、あるいはそれらの樹木から得られた松脂を水蒸気蒸留することによって得られる精油のこと。」(Wikipedia)とあり,他の靴クリームにも配合されているそうである。
ただし,調べてみると,シリコン配合のパレードグロスもある。
 

 

デリケートクリームとミンクオイル

デリケートクリームは栄養補給用で,買って最初に履く前や,雨に当たった後の手入れなどで使っている。デリケートクリームは革全般に使え,乳酸菌飲料を連想させる爽やかな香り(モゥブレイのもの)がして,べとつかないので,ベルトなどの手入れにも使っている。ミンクオイルは,一般に野球のグローブや革ジャンパーなどオイルドレザーの手入れ用品であるが,私は革底の手入れに使っている。もっとも調べてみると,ミンクオイルの塗りすぎは革を柔らかくしすぎて,滑りやすくなったり,必要以上に減りが早くなったりするそうだ。そのため,革底が変質しかけてきたら塗るようにしている。
 

 

 
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