HOMEストレートチップ研究室 >トレーディングポスト 8201D
 

トレーディングポスト 8201D


購入の経緯

雨の日用の黒ストである。雨の日用の黒ストとして,他にリーガルW491がある。リーガルW491は大雨の日に履くが,こちらは少雨の日や降水確率の高い日に履いている。ソールは,イタリアのビブラム社製のビブラムソールで,簡単に言えばゴム底である。表革はカーフで,撥水加工はされていないが,芯が張り巡らされており,型くずれしにくい構造となっている。
 

 

トレーディングポスト

革靴を中心とした靴のセレクトショップとして,トレーディングポストがある。世界中から選び出した靴を販売しているが,今回の黒ストは,ショップが独自に企画したモデルである。世界中の本格靴を知り尽くしている者がデザインし,選りすぐった革を使い,腕のいい工場を選んで生産を委託していることは,想像に難くない。そのため高品質で,価格はリーズナブルである。
トレーディングポスト
 
関西在住なので,トレーディングポスト大阪店に行く。最初に,金属の板でできたゲージに足を乗せ,左右のサイズとウィズを測ってもらう。次に,それに合わせて店員が出してきた靴を履いて試してみる。トレーディングポストオリジナルの今回の靴は,ウィズがE(シングルE)だそうである。問題なく合うのを確認して購入を決めたら,店員がクリームを塗ってから梱包してくれた。会員カードを発行してもらい,私の足のサイズとウィズに合う靴は他にないか相談した後,店を出た。
 

 

フィッティング

私の足のサイズとウィズは,27EEE,27.5EEあたりである。店員が用意したのは27.5Eで,パターンオーダーでもウイズは変わらないので,履く前は多少心配であった(革靴は履いていくうちに,前後には伸びないものの,左右には伸びて幅に余裕が出るが)。しかし木型が日本人向きであるせいか問題なく合い,ボールジョイント(足で左右に最も広がった,指の付け根の部分)が圧迫される感じも,革に当たる部分もなかった。このモデルは,つま先の前の空き(捨て寸)が少なめの設計なのか,大きい方の買ったサイズで捨て寸がちょうどよかった。また,写真を見れば分かるように,かかとと土踏まずは,ほどよく絞ってある。
 

 

デザイン

店で最初に見たとき,Webで見るより実物の方が良かったことを,まず感じた。オーソドックスで,絞り込んだ鋭さといったものはないが,全体がきれいなラインを描いており,破綻がなくバランスのとれたものとなっている。トゥは尖ったポインテッドトゥで,先頭の革をかぶせたキャップの部分は,やや大きく長い。縫製も丁寧で,ソールはゴム底としては薄めである。
 

 

革と履き心地

表革は,きれいに鞣されている。世の中には,フランスのデュプイ社やアノネイ社などが製造する,不自然なまでに肌理(きめ)が細かく,艶もある超一流の革がある。それに比べると,これは一流である。もっともそれは並べて近づいて見ればの話であり,丁寧に磨き込んでいけば,区別はつかなくなる。それに,皺がどこにもなく,厳密に色合わせされているようなので,全体に高品質感が漂っている。これより高価だが,皺のある表革を使っている靴もある。
 
履き心地は,芯地が足を包んでいる感じで,硬く感じる。その分,型くずれはしにくいだろうし,雨の日用の靴は丈夫さが要求されるため,当然のことといえる。ビブラムソールは定評のあるもので,ゴムとしては硬めだが,路面のグリップは問題なく,すり減りも少ないだろう。つまり,酷使に耐える,タフな作りの靴といえる。
 

 

結論

雨の日だけでなく,晴天の日のドレスシューズとしても適している。高品質な革から皺のない部分だけを使い,定番的な美しさを丁寧な縫製で実現したのが,この黒ストといえる。なお,トレーディングポストのWebサイトでモデルを確認してから店に行ったが,Webには載っていないモデルがあった。Webで見るより実物の方が良かったこともあり,そういった点で,一度店に行ってみると良いだろう。
 

 

 
メニューに戻る