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初級シスアド 平成7年度試験 午後問題(問9〜問10)


 
問9 データベースに関する次の会話を読んで,設問1〜6に答えよ。
A君 「課長。大変です。」
課長 「あら。またあなたなの。今度はどんな失敗をしたのかしら。」
A君 「すみません。大切なデータベースを壊してしまったんです。」
課長 「何ですって。いったい何が起きたのか説明しなさい。」
A君 「電話注文を行っている顧客データベースを,うっかりして壊してしまったんです。」
課長 「あら。そのシステムなら朝から順調に稼働しているわよ。電話があった顧客の情報を画面に呼び出し,注文を入力しているシステムのことでしょう。」
A君 「そうです。でも,壊したのは顧客ファイルだけなんです。順調に動いているようですが,一部の顧客のデータが削除されたままなのです。」
課長 「どうしてそのようなことが起きてしまったのかしら。」
A君 「企画課で顧客ファイルを分析したいというので,最新の顧客ファイルだけを時々フロッピーディスクにコピーしてあげているんです。昨日も1週間前に作成したフロッピーディスクを持ってきて,このディスクにコピーして欲しいと依頼があったんです。」
課長 「まさかフロッピーディスクからハードディスクにコピーしたのではないでしょうね。」
A君 「すみません。ついうっかり間違えてコピーしてしまったようなのです。」
課長 「やっばりそうね。でも,どうしてそのことが分かったの。」
A君 「自分では正常にコピーしたと思っていたのです。でも,(1)企画課からのクレームがあり調べてみたら分かりました。」
課長 「顧客ファイルは顧客ID,顧客名,住所などの項目からなっているわね。」
A君 「はい。コピーをしたのは昨日の業務終了後にバックアップファイルをとった後でしたから,削除されてしまったデータは顧客IDが8156から8255までのちょうど100人分と分かっています。」

課長 「バックアップファイルが残っていれば,復旧は問題ないでしょう。」
A君 「ところが顧客IDは,新規の顧客を入力したときに自動的にコンピュータが決めるんです。今朝から新規の顧客が入力されていますから,現在の顧客ファイルには別の人が入力されてしまっているのです。」

課長 「当然そうなるでしょうね。(2)バックアップファイルの顧客ファイルを現在の顧客ファイルに置き換えるというのでは解決策にならないわね。」
A君 「本当に困ってしまいました。ああそうか。本日の業務終了後にバックアップファイルに残っている顧客IDが8156から8255までのデータを,顧客IDを変えて入力しなおせばよいですね。僕にしては名案だなあ。」
課長 「それもだめよ。顧客IDは売上ファイルにも関係していることを忘れてはいけないわ。」

A君 「なるほど。簡単にはいかないのですね。売上IDは売上明細ファイルなどにも関係していますから,売上IDはなるべく変更したくないですね。」
課長 「売上ファイルの内容は調べたのかしら。」
A君 「昨日は売上IDが9101で終わっていましたが,今日は既に登録されている顧客IDが7314の人から注文があった後で,新規の顧客からの注文が続いてあったようです。」
課長 「それだけ調べてあれば大丈夫でしょう。今日は顧客ファイルについて住所変更などの修正はないとのことですし,顧客IDは売上ファイルだけにしか使われていないから,顧客ファイルと売上ファイルだけの修正で復旧できるはずよ。今日の業務終了後にどういう手順で行えばよいかの報告書を書いて提出しなさい。」
A君 「えっ!どうしてよいのか僕には全然見当がつきません。助けてください。」
課長 「それくらい自分で考えなさい。そのような問題が,あなたが今度受験する通産省のシステムアドミニストレータ試験に出るかもしれないわよ。」

 
設問1 下線(1)の企画課からのクレームとはどのようなものか。解答群の中から適切なものを選ベ。
 
解答群
ア 関係のないファイルがコピーされている。
イ 顧客IDが同じデータがある。
ウ 顧客が前回より少なくなっている。
エ 顧客ファイルの構成が変更されている。
オ 氏名が入力されていないデータがある。
カ フロッピーディスクが初期化されている。
キ フロッピーディスクが読み出せない。
ク フロッピーディスクの内容が前回と同じである。

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設問2 下線部(2)の方法ではどのような点がよくないか。解答群の中から考えられるものをすべて選ベ。
 
解答群
ア 一部の顧客には実績のない売上データが含まれることがある。
イ 売上IDが重複してしまうことがある。
ウ 売上ファイルの一部のデータが消えてしまうことがある。
エ 今日入力した新規の顧客データが消えてしまうことがある。
オ 顧客IDが重複してしまうことがある。
カ 顧客IDに欠番ができる。

設問2の正解例と解説へ
 
設問3 図3の売上ファイルで,”売上ID 9103”に該当する顧客はだれか。該当する氏名を解答群の中から選ベ。
 
解答群
ア 山内健一   イ 水野守
ウ 顧客ファイルが壊れているので分からない

設問3の正解例と解説へ
 
設問4 顧客ファイルを復旧させる手順を完成せよ。
[a]→[b]→[c]                         
 
解答群
ア 本日業務終了後の顧客ファイルを複写し一時ファイルとする。
イ 本日業務終了後の顧客ファイルの顧客IDが8156以降をすべて抽出し,一時ファイルとする。
ウ バックアップファイルの顧客ファイルを複写し,一時ファイルとする。
エ 一時ファイルのすべてのデータについて,顧客IDに100を加える。
オ 一時ファイルを本日業務終了後の顧客ファイルに併合する。
カ 一時ファイルをバックアップファイルの顧客ファイルに併合し,本日業務終了後の顧客ファイルと置き換える。

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設問5 売上ファイルを復旧させる方法として適切なものを,解答群の中から選ベ。
 
解答群
ア 売上ファイルのすべてのデータについて,顧客IDに100を加える。
イ 売上ファイルのすべてのデータについて,顧客IDが8156のものがあれば顧客IDに100を加える。
ウ 売上ファイルの売上IDが9101以降について,顧客IDに100を加える。
エ 売上ファイルの売上IDが9101以降について,顧客IDが8156以降のものがあればすべて100を加える。
オ 売上ファイルの売上IDが9102以降について,顧客IDに100を加える。
カ 売上ファイルの売上IDが9102以降について,顧客IDが8156以降のものがあればすべて100を加える。

設問5の正解例と解説へ
 
設問6 A君のようなミスを防ぐにはどのような対策が有効か。解答群の中から適切なものを選ベ。
 
解答群
ア 同じファイル名のファイルをコピーするときは,更新時刻を比べて古いファイルから新しいファイルヘコピーする。
イ 企画課の人に直接操作してもらうようにする。
ウ 業務終了後にデータベース全体を書込み禁止にしておいてから,必要なファイルだけを複写する。
エ 顧客ファイルを常に書込み禁止にしておく。
オ フロッピーディスクを書込み禁止にしておく。

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問10 受注業務のデータベース化に関する次の記述を読んで,設問1〜4に答えよ。
 
 日用雑貨の卸売業であるA社は,手書きの伝票及び台帳によって取引を処理してきたが,得意先や売れ筋商品を迅速に管理できるように,パーソナルコンピュータを使ったデータベースを導入することにした。
 
[処理概要]
(1)A社が使用している台帳には,得意先台帳,商品台帳,在庫台帳,仕入先台帳がある。
(2)顧客からの注文内容によって,各種の台帳を参照し,受注伝票を発行する。
(3)作成した受注伝票を,商品管理及び配送の各部門に送付し,商品発送を行う。
 
カード型データベースを使ってこのシステムを実現するために,必要なカードの様式を図1〜図4のように設計した。この際,在庫台帳を廃止し,商品台帳で在庫を管理することにした。
入力画面の設計に当たっては,最小限の入力項目で済むよう考慮した
 


 図1の入力様式によって受注伝票が入力されると,図5のような形式で,商品ごとに受注データが作成されるように設計してある。

 
 
設問1 図1の様式を使ってデータ入力を行う際に,最小限のデータ入力で済むようにしたい。このために,システムによって値を設定できる項目は自動的に設定するようにし,他の台帳を参照すれば表示できる項目は自動的に表示するようにしておく。自動設定された項目の修正はないものとして,最小限,入力しなければならない項目を,解答群の中から三つ選ベ。
 
解答群
ア 受注番号   イ 得意先コード ウ 得意先名   エ 受注日付
オ 合計金額   カ 項番     キ 商品コード  ク 商品名
ケ 数量     コ 金額

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設問2 売れ筋商品を把握するための資料を作成する手順は,次のとおりである。[ ]に入れるべき適切な字句を,解答群の中から選ベ。
[手順]
(1)受注データから調査対象期間のデータを[a]し,データAを作成する。
(2)商品台帳とデータAを商品コードで[b]し,データBを作成する。
(3)データBについて,商品ごとに売上金額を集計し,データCを作成する。
(4)データCを売上金額の多い順に印字する。
 
解答群
ア 連結(結合)  イ 項目抽出(射影)  ウ 検索(選択)

設問2の正解例と解説へ
 
設問3 顧客に対して図6のような請求書を発行する手順は,次のとおりである。[ ]に入れるべき適切な字句を,解答群の中から選ベ。解答は重複して選んでもよい。

[手順]
(1)受注データから請求該当月のデータを抜き出し,データDを作成する。
(2)データDと得意先台帳を[a]で連結し,データEを作成する。
(3)データEと商品台帳を[b]で連結し,データFを作成する。
(4)第1キーに[c],第2キーに[d],第3キーに商品コードを指定してデータFを整列し,データGを作成する。
(5)データGから顧客ごとに商品明細を印字しながら請求金額合計を集計し,最後に請求金額の合計を印字する。
 
解答群
ア 仕入先コード  イ 仕入先名    ウ 受注番号
エ 受注日付    オ 商品コード   カ 商品名
キ 得意先コード  ク 得意先名

設問3の正解例と解説へ
 
設問4 顧客や取り扱う商品が更に増加することが見込まれる場合,関係データベース(RDB)ヘの移行を検討しておくことも必要である。図1〜図4の様式で入力されるデータは,RDBの導入の際には例えば図7のようなスキーマ(データ構造)になる。図中の[ ]に入れるべき適切な字句を,解答群の中から選ベ。

解答群
ア 仕入先コード  イ 仕入先名    ウ 受注番号
エ 受注日付    オ 商品コード   カ 商品名
キ 得意先コード  ク 得意先名

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