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初級シスアド 平成9年度試験 問題(午後問09〜問10)


 
問9 データベースの検索に関する次の記述を読んで,設問1〜4に答えよ。
 
 ある電気製品の販売会社では,これまでの販売記録を基に新しい広告活動を始めることになった。
 この会社は関東地方各県の県庁所在地に6店舗,東京に1店舗の合計7店舗を所有している。顧客が繰り返し来店して購入してくれるように,5年前から会員登録を進めている。会員はそれぞれ固有の会員番号をもち,会員カードはどの店舗でも利用できる。会員カードを提示して購入した場合は,すベて販売記録データベースに登録される。
 販売記録データベースの構造は図のようになっている。下線部はインデックスのついた項目であることを示している。
 

 
 分類コードは製品の分類を示すもので,これによってパソコン,増設ハードディスク,増設メモリ,モデム,電話,ファクシミリ,携帯電話,PHSなどを区別している。
 これまでは,全店一斉特売の広告をすべての会員ヘダイレクトメールで発送していた。広告活動の効率向上のために,今回から販売記録データベースを使って,特定の会員ヘダイレクトメールを送付することにした。
 
〔広告活動A〕
 各メーカからの新製品発表が相次ぐ携帯電話の販売強化のために,合計購入金額が30万円以上の会員で,携帯電話の購入記録もPHSの購入記録もない会員に,携帯電話の新製品特売広告を送付する。
 
〔広告活動B〕
 潜在需要の掘起しのために,1995年10月以降にパソコンを購入した会員の中で,同月以降に増設ハードディスク,増設メモリの両方とも,又はどちらか,を購入していない会員に,増設ハードディスクと増設メモリの特売広告を送付する。
 
 各店舗ごとの特売広告は,店舗と同じ都県内に住む会員にダイレクトメールで送っている。しかし,自分が住む都県の店舗とは別の店舗で購入する会員も多いことが分かった。そこで,店舗ごとの広告ダイレクトメールを,同じ都県に住む会員にではなく,その店舗で購入した会員に送付するかどうかを検討するために,店舗ごとの都県別購入会員人数を計算することにした。
 ただし,同一の会員が同一店舗で複数回購入したものは1件と数えることにする。
 

 
設問1 広告活動A,Bの対象会員を求める次の手順の[ ]に入れるべき適切な字句を,解答群の中から選べ。解答は重複して選んでもよい。
 
〔広告活動Aの対象会員を求める手順〕
(1) 販売記録表から,会員番号ごとの販売金額合計を求め,その中から販売金額合計が30万円以上の会員を検索し,高額購入会員表を作成する。
(2) 販売記録表と製品表を使用して携帯電話とPHSの販売記録を検索し,携帯電話PHS販売記録表を作成する。
(3) 高額購入会員表と携帯電話PHS販売記録表の[a]を求め,対象会員表を作成する。
(4) 対象会員表と会員登録表の[b]を求め,住所,氏名を含めた対象会員住所表を作成する。
 
〔広告活動Bの対象会員を求める手順〕
(1) 販売記録表と製品表を使用して1995年10月以降の記録を検索し,期間販売記録表を作成する。
(2) 期間販売記録表の中からパソコン,増設ハードディスク,増設メモリの販売記録をそれぞれ検索して,パソコン購入会員表,ハードディスク購入会員表,メモリ購入会員表をそれぞれ作成する。
(3) パソコン購入会員表とハードディスク購入会員表の[a]を求め,ハードディスク未購入会員表を作成する。パソコン購入会員表とメモリ購入会員表の[a]を求め,メモリ未購入会員表を作成する。
(4) ハードディスク未購入会員表とメモリ未購入会員表の[c]を求め,対象会員表を作成する。
(5) 対象会員表と会員登録表の[b]を求め,住所,氏名を含めた対象会員住所表を作成する。
 
 広告活動Bの対象会員を求める手順の別の方式として,上記の(3),(4)を次の手順(3'),(4')に変更する方式がある。
(3') ハードディスク購入会員表とメモリ購入会員表の[d]を求め,ディスク・メモリ購入会員表を作成する。
(4') パソコン購入会員表とディスク・メモリ購入会員表の[e]を求め,対象会員表を作成する。
 
解答群
ア 共通集合
イ 結合
ウ 差集合
エ 直積集合
オ 和集合

設問1の正解例と解説へ
 
設問2 広告活動Aの対象会員を検索する手順の中で,高額購入会員表と携帯電話PHS購入会員表に共通して含まれる項目を,解答群の中から選べ。
解答群
ア 会員番号
イ 数量
ウ 販売価格
エ 販売コード
オ 販売店コード

設問2の正解例と解説へ
 
設問3 店舗ごとの都県別購入会員人数を次の手順で求めるとき,手順(2)で作成する購入会員都県表に必要な項目として適切なものを,解答群の中から三つ選べ
(1) 会員登録表から,会員番号と都県コード(住所の都県をコード化したもの)とからなる会員都県コード表を作成する。
(2) 販売記録表と会員都県コード表から,購入会員都県表を作成する。
(3) 購入会員都県表から店舗ごとの都県別購入会員人数を数える。
解答群
ア 会員番号
イ 氏名
ウ 住所
エ 都県コード
オ 販売店コード
カ 販売年月日
キ 品目コード

設問3の正解例と解説へ
 
設問4 次の記述中の[ ]に入れるべき適切な字句を,解答群の中から選べ。
 販売の統計を他の所にあるコンピュータで利用するために,次のファイルを作成することになった。
・販売記録表の会員番号順のデータファイル
・販売記録表の販売コード順のデータファイル
・会員登録表の会員番号順のデータファイル
・会員登録表の生年月日順のデータファイル
 これらのデータファイルの作成時間を概算で見積もるために,データベースを処理するコンピュータの性能を,次のように簡略化してまとめた。
(A) インデックス付きの項目での並替えは,件数にかかわらず約1秒である。
(B) インデックスなしの項目は,件数Nに対して,NlogNに比例する時間がかかる。1000件のときは約1秒である。
(C) 並替え以外の処理時間(データファイル書き込み時間など)は無視できるものとする。
 販売記録表が100万件,会員登録表が5万件であるとき,(A)〜(C)に従って各データファイル作成に要する時間を概算すると,最も時間がかかるのは[f]の作成で,その処理時間は[g]である。
 
fに関する解答群
ア 販売記録表の会員番号順のデータファイル
イ 販売記録表の販売コード順のデータファイル
ウ 会員登録表の会員番号順のデータファイル
エ 会員登録表の生年月日順のデータファイル
 
gに関する解答群
ア 約7秒
イ 約14秒
ウ 約1,000秒
エ 約2,000秒
オ 約3,000秒
カ 約6,900秒
キ 約14,000秒

設問4の正解例と解説へ

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問10 作業時間集計の効率化に関する次の記述を読んで,設問1〜5に答えよ。
 K社は50名近い設計者を抱える製造装置関係のエンジニアリング会社である。数十社の顧客から仕事を受注し,装置の仕様書及び設計図面などを客先に納めている。受注案件の内容に応じて,機械,電気など四つの部門が,関連する部分の設計作業をする。各受注案件の損益を正確につかむためには,設計作業の実績時間を正確に把握することが重要である。
 K社では,管理の基準として,受注案件には設計番号という作業用の番号を割り当て,顧客との打合せや仕様書作成などの各作業には,作業区分というコードを割り当てている。各設計者の作業時間は,設計番号と作業区分で集計される。設計番号は運用規則によって半期ごとに採り直される。
 パソコンとネットワークを利用した簡単な作業時間集計システムがあり,設計者は毎朝,前日の作業時間を自分のパソコンから入力する。月の初めに,管理グループ課長に,前月末時点で集計した設計番号別,部門別,作業区分別の作業時間集計表(表1)が各部門から届く。  

 
 管理グループ課長は,表1を基に,表計算ソフトで,自分が作成したシート(表2,3)の対応するセルに作業時間を入力して,各受注案件,各部門ごとに合計時間を算出し,設計番号の昇順に整理して管理資料としている。
 表2は案件別部門別の作業時間集計表であり,表3は各部門ごとの,案件別作業区分別の作業時間集計表である。
 

 
 毎月新しい表を作るのは効率的ではないので,毎月配布される設計番号表(表4)を基に,前月作成の表に対して新規受注案件名称の追加,完了した案件名称の削除などの修正を加え,当月用の表を作成する。それに作業時間の入力を行い,表2,3を管理資料に仕上げてきた。
 

 
 50名近い設計者が数十社の受注案件を作業分担しているので,表1の行数は約600ほどになり,入力を開始してから管理資料(表2,3)を出力するまでに2時間ほどかかっている。ほとんど手作業に近いこの作業を,何とか効率化したいと考えた管理グループ課長が表1の送付元に問い合わせたところ,表1のデータはフロッピーでももらえるということが分かった。
 フロッピーの内容をパソコンの表計算ソフトのシートに取り込み,表2,3の形にまとめられれば作業時間が短縮できると管理グループ課長は考え,A君に仕組みを作るよう指示した。
 A君は,データベースソフトの機能で設計番号,案件名称,顧客名称などを関係づけて,表2,3の形にまとめ,表計算ソフトのシートとして出力することにし,表の設計を始めた。
 A君が設計した表は次の五つである。
  作業時間表  …表1のデータをそのまま取り込む。
  案件マスタ表 …受注案件と,対応する設計番号を格納する。
  顧客マスタ表 …案件を発注した客先の情報を格納する。
  部門マスタ表 …部門名称を格納する。
  作業区分マスタ表…作業区分名称を格納する。
 五つの表の構成を図1に示す。  

 

 
設問1 A君が考えた五つの関係表から,表2,3に必要な項目を検索するためのSQL文の,[ ]に入れるべき適切な字句を,解答群の中から選べ。
 
〔表2,3に必要な項目を検索するためのSQL文〕
[a]
案件名称,顧客名称,作業時間表.設計番号,部門名称,作業区分名称,作業時間 (1)
[b]
作業時間表,案件マスタ表,顧客マスタ表,部門マスタ表,作業区分マスタ表 (2)
[c]
案件マスタ表.設計番号=作業時間表.設計番号 (3)
[d]
作業時間表.部門コード=部門マスタ表.部門コード (4)
[d]
顧客マスタ表.顧客コード=案件マスタ表.顧客コード (5)
[d]
作業時間表.作業区分コード=作業区分マスタ表.作業区分コード (6)
 
解答群
ア AND
イ CREATE
ウ FROM
エ INTO
オ OR
カ SELECT
キ TABLE
ク UPDATE
ケ VIEW
コ WHERE

設問1の正解例と解説へ
 
設問2 A君が書いた設問1のSQL文には不備がある。必要なSQL句として適切なものを,解答群の中から選べ。
解答群
ア GROUP BY 作業時間表.設計番号 ASC
イ GROUP BY 作業時間表.設計番号 DESC
ウ ORDER BY 作業時間表.設計番号 ASC
エ ORDER BY 作業時間表.設計番号 DESC

設問2の正解例と解説へ
 
 A君は早速,各マスタ表にテストデータを入力し,フロッピーの内容から作業時間表を作成し,確認作業に入った。
 テストをしていたら,案件名称は違うが同じ設計番号で同じ作業時間の行が検索される場合があった。フロッピーと一緒にもらった表1のリストを見ても,設計番号と作業時間が重複したデータはない。
 

 
設問3 次に示す,この原因と対策についての記述の[ ]に入れるべき適切な字句を,解答群の中から選べ。解答は重複して選んでもよい。
 原因は,[e]に,同じ[f]で,異なる[g]が登録されたためである。これを避けるには,[h]の[i]列に[j]という設定をする必要がある。
 
e,hに関する解答群
ア 案件マスタ表
イ 顧客マスタ表
ウ 作業区分マスタ表
エ 作業時間表
オ 部門マスタ表
 
f,g,iに関する解答群
ア 案件名称
イ 作業区分コード
ウ 作業時間
エ 設計番号
 
jに関する解答群
ア NULL
イ インデックス
ウ 外部キー
エ カーソル
オ ユニークキー

設問3の正解例と解説へ
 次にA君は,期をまたがったときに設計番号を採り直すから,図1の構成であると,案件マスタ表の中に,同じ案件名称で異なる設計番号をもつレコードが存在することになると気がついた。
 案件マスタ表の案件名称は重複しないようにしたい。しかし,案件に対する設計番号の履歴は残したい。A君はいろいろ考えたが。名案が浮かばないので,データべースの専門家であるB氏に相談した。B氏は,図1の構成の改善策として図2の構成を考えてくれた。
 

 

 
設問4 次に示すB氏が考えた改善策の説明文の[ ]に入れるべき適切な字句を,解答群の中から選べ。
 案件名称の唯一性は守りたい。そこで,案件に対する識別は[k]ではなく,[l]という項目を設け,[m]への登録時に,データベースソフトが自動的に採番することにして唯一性を保証できるようにする。
[n]という表を作り,[k]と[l]の組合せを格納する。
この表では[k]の重複は不可とし,[l]の重複は可とする。
 
k,lに関する解答群
ア 案件登録番号
イ 案件名称
ウ 作業区分コード
エ 作業時間
オ 設計番号
 
m,nに関する解答群
ア 案件登録マスタ表
イ 顧客マスタ表
ウ 作業区分マスタ表
エ 作業時間表
オ 設計番号マスタ表
カ 部門マスタ表

設問4の正解例と解説へ
 
設問5 表の構成を,図1から図2にすることによって,設問1のSQL文の(2)及び(3)の修正が必要となる。SQL文の(3)を修正した文として正しいものを,解答群の中から選べ。
解答群
ア 案件登録マスタ表.案件登録番号=設計番号マスタ表.案件登録番号
  AND 設計番号マスタ表.設計番号=作業時間表.設計番号
イ 案件登録マスタ表.案件登録番号=設計番号マスタ表.設計番号
  AND 設計番号マスタ表.案件登録番号=作業時間表.設計番号
ウ 案件登録マスタ表.受注年月日=設計番号マスタ表.開始年月日
  AND 設計番号マスタ表.設計番号=作業時間表.設計番号
エ 顧客マスタ表.顧客コード=案件登録マスタ表.顧客コード
  AND 案件登録マスタ表.案件登録番号=設計番号マスタ表.案件登録番号
オ 設計番号マスタ表.設計番号=作業時間表.設計番号
  AND 作業時間表.部門コード=部門マスタ表.部門コード

設問5の正解例と解説へ

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