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初級シスアド 平成14年度秋期試験 問題(午後問6)


 
問6 海外出張の精算に関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。
 
 ある出版社のL編集部では,IT関連の雑誌を編集・制作しており,最新ITや海外企業事例の調査を行うために,記者が海外に出張することが多い。海外出張をした社員(以下,出張者という)は,帰国すると海外出張計算書を作成する。
 出張者は使用した経費を出張費,交通費,接待費,その他の経費に分けた上で,各経費を円に換算し,海外出張計算書を作成しなければならない。また,出張者は出張手当も計算しなければならないが,そのために必要な日当を覚えていないことも多い。
 こうした処理は,面倒で,ミスの原因ともなり,出張者は書直しなどで時間をとられている。
 L編集部で庶務を担当しているNさんは,表計算ソフトを使って,海外出張計算書の作成業務を改善することにし,ルールや留意事項などを整理した。
 
〔海外出張経費計算のルール〕
(1)  海外での使用経費は,各通貨ごとに合計を求め,帰国日の各通貨の換算レートを乗じて円に換算する(1円未満切捨て)。
(2)  出張手当=日当×日数であり,日数には出発日と帰国日の両方を含める。
 日当は,表1のように役職ごとに異なる。
 
平成14年度秋期 午後問6 表1
 
(3)  使用経費は,その内容によって次の4種類に分けて集計する。
  出張費: 主要交通機関料金+出張手当+宿泊費  
  交通費: 鉄道,タクシーなど,現地で移動したときの経費 (経費区分=T)
  接待費: 訪問先を接待するために用いた経費 (経費区分=E)
  その他: 現地で使用した交通費,接待費以外の経費 (経費区分=M)
 
〔業務改善に当たっての留意事項〕
 現在の各帳票にあるすべての項目がそろっていれば,フォーマットは現行のものと異なっていてもよい。
 
〔PC及びソフトウェアの仕様〕
 L編集部では,業務に使用するPC及びソフトウェアは統一されている。
 当該PCで稼働する表計算ソフトでは,表示できる小数点位置をセルごとに指定でき,表示できるけたの一つ下のけたを四捨五入して表示する。
 
 以上のルールなどを考慮して,Nさんは海外出張計算書のワークシート(図1)を作成し,各項目の入力方法などを解説したマニュアルも作成した。
 海外出張計算書は,垂直照合関数,条件付合計関数を用いている。
 垂直照合関数の書式は,“垂直照合(照合値,照合範囲,列位置)”となっている。垂直照合関数は,“照合範囲”の最左端列を上から下に走査し,“照合値”と等しい値を含むセルが初めて現れる行を探す。次に,その行に沿って“照合範囲”の最左端列から数えて“列位置”を1,2,3,・・・と付与し,該当する“列位置”のセル値を関数値として返す。“照合範囲”はワークシート中の長方形領域とし,領域の左上と右下のセルを使って“左上〜右下”の形で指定する。
 
 条件付合計関数の書式は,“条件付合計(範囲,検索条件,合計範囲)”となっている。
“条件付合計(A1〜A10,C1,B1〜B10)”とした場合,セルA1〜A10のうち値がセルC1の値と同じセルを探し,セルB1〜B10のうちそれと対応するセルの合計値を関数値として返す。
 
平成14年度秋期 午後問6 図1
 

 
設問1 日当を求める方法に関する次の記述中の[  ]に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。
 
 [ a ]関数を用いて,個々の役職名とその対応する日当を式の中に記述する方法がある。この方法では,役職数が四つあるので一つの式が長くなる。
 これを避けるためにNさんは,表1と同様のテーブルを役職名で検索する第一の方法と,表1に役職番号(編集長=1〜記者=4)を加え役職番号で検索する第二の方法の二つを検討した。
 いずれの方法とも,テーブルの検索には垂直照合関数を用いることにした。また,検索用テーブルは印刷されないように海外出張計算書の印刷範囲外に配置する。
 第一の方法では,検索に用いるキー項目は入力する際に漢字変換をする必要があるが,社員が通常使っているものなので,入力を誤る可能性は[ b ]。
 第二の方法では,検索に用いるキー項目は入力する際に漢字変換をする必要はないが,社員が通常使っていないものなので,入力を誤る可能性は[ c ]。
 この方法では,日当以外に,[ d ]を所定のセルに求めることができる。
 Nさんは,値を入力する際になるべくマニュアルなどを参照しなくてもよくなることと,図1の海外出張計算書にない[ e ]の入力用にセルを一つ使わないですむことから,[ f ]の方法を採用することにした。
 
aに関する解答群
ア IF イ 合計 ウ 条件付合計 エ 剰余
オ 整数部 カ 否定 キ 論理積 ク 論理和
 
b,cに関する解答群
ア 高い    イ 低い
 
d,eに関する解答群
ア 日数    イ 日当    ウ 役職番号    エ 役職名
 
fに関する解答群
ア 第一    イ 第二
 

設問1の正解例と解説へ
 
設問2 海外出張経費のうち,出張費以外の交通費,接待費,その他の三つの区分を集計する方法に関する次の記述中の[  ]に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。
 
(1)  一定の条件を満たす値を集計するためには,条件付合計関数を用いる。
(2)  ただし,ここでは経費区分ごと,通貨ごとに集計する必要がある。
 条件付合計関数では,[ g ]できないので,印刷範囲外に経費区分ごとに値を区分けする作業用エリア(図2)を作成し,N列に交通費,O列に接待費,P列にその他を割り当て,各経費区分に対応した同じ行の金額を参照することにした。
 セルN34に次の式を入力し,セルN34〜P63に複写した。ここで,セルN33には“T”,セルO33には“E”.セルP33には“M”を入力しておく。
  IF([ h ]=N$33,[ i ],0)
(3)  図2を用いて,各通貨の交通費合計を求める次の式をセルF24に入力し,セルF24〜H29に複写した。
  条件付合計([ j ],[ k ],[ l ])
(4)  (2)で作成した式が正しいかどうかを検証するために,ワークシートの使用経費明細欄に値を入れ,作業エリアの該当セルに正しい値が入っていることを確認した。図1の値の場合,セルN37〜P37のうち値が0でないセルは[ m ]である。
 
平成14年度秋期 午後問6 図2
 
gに関する解答群
ア 比較する条件をセルの値で変化させて合計
イ 比較する範囲と集計する範囲を変えて合計
ウ 複数の数を合計
エ 複数の条件を組み合わせて合計
 
h,iに関する解答群
ア I34 イ I$34 ウ $I34 エ $I$34
オ K34 カ K$34 キ $K34 ク $K$34
 
j〜lに関する解答群
ア B$24 イ $B24 ウ $B$24
エ J$34〜J$63 オ $J34〜$J63 カ $J$34〜$J$63
キ N$34〜N$63 ク $N34〜$N63 ケ $N$34〜$N$63
 
mに関する解答群
ア N37    イ O37    ウ P37
 

設問2の正解例と解説へ
 
設問3 Nさんは,作成したワークシートが,ほかの社員が操作しても誤りなく処理できることを確認するために,同僚に仮のデータを幾つか入力してもらい,検証を行った。検証作業に関する次の記述中の[  ]に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。
 
(1)  各通貨ごとの使用経費合計(通貨小計)の円換算小計値(セルJ24〜J29)を手計算で合計した値と,経費合計の値が合わない場合があった。ここで,セルJ30の式として,“合計(J24〜J29)”が入っていた。
 これは,[ n ]ので表示されている数字と実際の計算結果が異なっていることが原因であった。そこで,セル[ o ]に入力した元の式を次のように修正し,解決した。
  [ p ](セル[ o ]の元の式)
(2)  使用経費明細に交通費を入力しても,N列の同じ行に正しい金額が入らないことがあった。同様の現象は接待費やその他の経費にも発生した。
 これは同じ文字に見えても,作業用エリアのセルN33〜P33に入力されている文字は半角文字であるが,I列の経費区分に入力した文字は全角文字であることが原因であった。Nさんは,経費内容欄(C列)が空白セルのときは,当該行に入力がないとして扱うものとし,出張者が経費区分欄(I列)に正しい文字以外を入力した場合に,それを訂正させるための処理を検討し,決定表(表2)に整理した。
 
平成14年度秋期 午後問6 表2
 
nに関する解答群
ア 各通貨ごとの使用経費を円換算したときに端数がでる
イ 各通貨ごとの使用経費を通貨小計したときに端数がでる
ウ 合計する際に必要な条件が不足している
 
oに関する解答群
ア I24 イ I24〜I28 ウ I25〜I29 エ I29 オ I30
カ J24 キ J24〜J28 ク J25〜J29 ケ J29 コ J30
 
pに関する解答群
ア IF イ 合計 ウ 条件付合計 エ 剰余
オ 整数部 カ 否定 キ 論理積 ク 論理和
 
q,rに関する解答群
ア 回復不能なので異常終了する
イ 警告を表示する
ウ 正常として処理を行う
 

設問3の正解例と解説へ
 
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