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初級シスアド 平成17年度春期試験 問題(午後問5)


 
問5 事務作業の改善に関する次の記述を読んで,設問1〜3に答えよ。
 
 D社は,各種のローンを取り扱っているクレジット会社である。ローンの申込みと受付に関する事務作業(以下,申込事務作業という)は,事務企画部が定めた申込事務作業の手順に従い,ローンの申込システム(以下,申込システムという)を使用して,事務センタで行われている。申込事務作業の手順では,ローンという業務の性格上,申込事務作業の証跡を記録することを重視している。
 D社では,ここ1年間,ローンの申込件数が増加しており,事務センタでの申込事務作業が増加している。現在の申込事務作業の手順は,ローンの申込件数が増加する前に定められたものなので,かなり効率が悪くなってきている。そこで,事務企画部では,申込事務作業の手順を見直すことにした。
 
 現在の申込事務作業の手順では,事務センタの役職者と数人の担当者が分担して,次に示す(1)〜(8)の八つの作業を順次行っている。
 
(1)  書類確認
〔1〕  担当者は,前日までに届いたローンの申込みに関する書類(以下,申込書類という)がすべてそろっているかどうか,記入漏れがないかどうかを確認する。
〔2〕  不備がなかった申込書類は,通常の申込みの手続(以下,通常手続という)を行う対象として仕分けする。不備があった申込書類は,申込みを断る手続(以下,謝絶手続という)を行う対象として仕分けする。
〔3〕  上記〔1〕,〔2〕の結果を申込者ごとの確認票に記入し,申込書類と確認票を申込者ごとにまとめて,仕分精査の作業に渡す。
(2)  仕分精査
 役職者は,申込書類と確認票の内容を精査し,申込書類と確認票が通常手続と謝絶手続に正しく仕分けられているかどうかを確認して,申込登録の作業に渡す。
(3)  申込登録
〔1〕  担当者は,申込システムで,通常手続の場合には“通常登録”の操作を,謝絶手続の場合には“謝絶登録”の操作を行い,申込書類の内容を申込システムに登録する。
〔2〕  申込システムへの登録が正常に終了した申込書類と確認票は,下記(5)の申込再登録の作業の〔2〕に渡す。申込書類の内容と同一の氏名及び住所が,既に申込システムに登録されている場合には,“通常登録”の操作で警告が表示されるので,登録を保留して,その申込書類と確認票は,役職者判断の作業に渡す。
(4)  役職者判断
〔1〕  役職者は,申込システムで“登録内容照会”の操作を行い,その結果を基に,上記(3)の申込登録の作業で警告が表示された申込書類について,通常手続を行うか謝絶手続を行うかを判断する。
〔2〕  上記〔1〕の結果を確認票に記入して,申込書類と確認票を,申込再登録の作業に渡す。
(5)  申込再登録
〔1〕  担当者は,上記(4)の役職者判断の作業の結果に基づいて,“通常登録”又は“謝絶登録”の操作を行って,申込書類の内容を申込システムに登録する。
〔2〕  上記〔1〕及び上記(3)の申込登録の作業で,申込システムへの登録が正常に終了した申込書類と確認票を担当者ごとの束にして,申込登録内容出力の作業に渡す。
(6)  申込登録内容出力
〔1〕  役職者は,申込書類と確認票の束ごとに,申込システムで“登録一覧出力”の操作を行って,担当者ごとの登録一覧を出力する。登録一覧には,担当者が“通常登録”又は“謝絶登録”の操作を行って申込システムに登録した内容が明細として出力される。
〔2〕  担当者ごとの登録一覧を,その登録一覧に出力されている内容に該当する申込書類と確認票の束と一緒にして,担当者精査の作業に渡す。
(7)  担当者精査
〔1〕  担当者は,登録一覧に出力されている内容と,申込書類と確認票の内容が一致しているかどうかを精査して,その結果を記録しておくために,登録一覧の明細ごとに検印を押す。登録一覧に出力されている内容に誤りがあれば,登録一覧の該当する部分を手書きで訂正し,申込システムで“登録内容修正”の操作を行って,申込システムに登録されている内容を修正する。
〔2〕  申込書類,確認票及び登録一覧を,役職者承認の作業に渡す。
(8)  役職者承認
〔1〕  役職者は,登録一覧を基に,通常手続と謝絶手続の仕分けが正しかったかどうかを確認する。
〔2〕  申込システムで“登録内容承認”の操作を行い,担当者が申込システムで登録した内容の承認を行う。
 
 事務企画部が,事務センタの役職者と担当者に対して,現在の申込事務作業に関するヒアリングを行ったところ,次の4点が改善要望として寄せられた。
 
改善要望1: 役職者が担当している作業が多いので,精査,承認,判断のいずれも必要としない作業は減らしてほしい。
改善要望2: 役職者と担当者の間で書類を受け渡す回数が多いので,減らしてほしい。
改善要望3: 担当者精査の作業において,登録一覧を手書きで訂正する作業の手順が煩雑なので,申込システムで“登録内容修正”の操作を行った後に,登録一覧を再出力するようにしてほしい。現在の申込事務作業では,“登録一覧出力”の操作は役職者の権限でしかできないが,担当者の権限でもできるようにしてほしい。
改善要望4: 各担当者が処理できる申込書類の数に差が出ることがあるので,申込書類の担当を担当者間で変更できるようにしてほしい。
 

 
設問1 事務企画部では,現在の申込事務作業を基に,改善要望1〜4について検討することにした。事務企画部の検討の内容に関する次の記述中の[  ]に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。
 
(1)  改善要望1について
〔1〕  役職者が担当している作業の数は[  a  ]なので,担当者の作業の数と比較すると多いといえる。
〔2〕  役職者が担当している[  b  ]の作業は,精査,承認,判断のいずれも必要としないので,役職者が担当しなくてもよい。改善要望3と併せて見直しを行う。
〔3〕  役職者が担当している[  c  ]の作業の内容は,[  d  ]の作業の一部と重複しているので,見直しを行う。
(2)  改善要望2について
〔1〕  役職者の作業が多いことに起因している。
〔2〕  改善要望1への対応で,改善要望2にも対応できる。
(3)  改善要望3,4について
〔1〕  現在の申込事務作業の手順のままでは,[  e  ]ので,“登録内容修正”の操作を行ってから登録一覧を再出力するという手順への変更は好ましくない。また,申込再登録及び担当者精査の作業では,申込書類を[  f  ]ごとに処理する必要があるので,登録一覧を利用する手順のままでは,改善要望4に対応できない。
〔2〕  登録一覧を出力する代わりに,担当者が申込システムで登録した内容を,[  g  ]の操作の都度,[  h  ]ごとの申込登録票に出力するようにして,担当者精査の結果として申込登録票に検印を押す手順にする。
〔3〕  上記〔2〕の対応によって,申込書類を[  h  ]ごとに処理できるようになるので,担当者間で,申込書類の担当を変更できるようになる。
 
aに関する解答群
ア 2   イ 3   ウ 4   エ 5   オ 6   カ 7
 
b〜dに関する解答群
ア 書類確認 イ 仕分精査 ウ 担当者精査
エ 申込再登録 オ 申込登録 カ 申込登録内容出力
キ 役職者承認 ク 役職者判断  
 
eに関する解答群
 登録一覧の明細ごとに,担当者精査の結果として検印を押している
 “登録内容修正”の操作を行う前に,登録一覧を出力している
 申込書類と確認票の内容と,登録一覧の出力内容を精査している
 役職者が登録一覧を出力している
 
f,hに関する解答群
ア 担当者    イ 申込者    ウ 役職者
 
gに関する解答群
 “謝絶登録”及び“通常登録”
 “謝絶登録”及び“登録内容修正”
 “謝絶登録”,“通常登録”及び“登録内容修正”
 “通常登録”及び“登録内容修正”
 

設問1の正解へ
 
設問2 見直し後の申込事務作業に関する次の記述中の[  ]に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。
 
 事務企画部では,申込事務作業の手順を見直した結果,次の改善策1,2を実施することになった。
 
改善策1: 仕分精査の作業を廃止する。
改善策2: 登録一覧の代わりに申込登録票を出力することにして,申込登録内容出力の作業を廃止する。
 
 次に,改善策1,2を基に,新しい申込事務作業の手順を検討して,図に示すフロー案を作成した。
 
図 新しい申込事務作業のフロー案
 
解答群
ア 仕分精査 イ 担当者精査 ウ 申込再登録
エ 申込登録 オ 申込登録内容出力 カ 役職者承認
 

設問2の正解へ
 
設問3 改善策1,2の実施による改善効果に関する記述として正しいものを,解答群の中から選べ。
 
解答群
 各担当者が処理する申込書類の数を平準化できるようになる。
 担当者が担当する作業の数が3に削減される。
 担当者精査において,登録一覧を手書きで訂正する作業が煩雑であった点が改善される。
 担当者と役職者の間で書類を受け渡す回数が5回に削減される。
 申込事務作業全体では,作業の数が8から5に削減される。
 

設問3の正解へ
 
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