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初級シスアド 平成19年度春期試験 問題(午後問5)


 
問5 人事システムの導入に関する次の記述を読んで,設問1〜4に答えよ。
 
 社員数600名,派遣社員数200名のF社の人事部では,6年前に導入した人事パッケージソフトウェア(以下,旧パッケージという)を基幹とする人事システムを用いて業務を行っている。このたび,人事制度変更への対応や業務の効率向上のために,G社が販売している新しい人事パッケージソフトウェア(以下,新パッケージという)を導入することにした。表1に,新しい人事システムの機能に関する人事部の要望を示す。
 
表1 新しい人事システムの機能に関する人事部の要望
No. 業務 旧パッケージの機能と利用状況 現状の業務 人事部の要望
I 勤怠管理 日々の勤務情報を登録し,管理する機能はない。 表計算ソフトを利用して各自が勤務表を作成し,上司の承認を得た後,人事部に提出する。人事部が給与計算の情報として保持している。 ブラウザを利用して社員が登録した勤務情報を上司が管理者画面上で承認し,人事システムに自動で取り込まれるようにする。
II 給与計算 給与計算を行う機能はあるが,勤務情報を自動で取り込む機能がないので,使用されていない。 人事部が収集した勤務情報と,旧パッケージに登録されている給与基礎情報を,外部業者に渡して処理を委託している。 勤怠管理の勤務情報を自動で取り込んで,自社で給与計算を行うようにする。
III 評価,昇進 上司による評価情報の蓄積と参照を行うことができる。 上司による評価情報の蓄積と,過去の評価情報の履歴も含めた情報によって昇進の判定を行う。 上司,部下,同僚による評価情報の蓄積と参照を行えるようにする。
IV 人事情報の管理 派遣社員の人事情報は,管理できない。 社員の人事情報だけを管理し,派遣社員の人事情報には,台帳で管理している。 社員,派遣社員ともに人事情報を管理できるようにする。
V 他システムとのデータの授受 主要なデータベースのテーブルの情報をCSV形式で抽出できる。また,CSV形式のデータを,指定したテーブルに取り込むことができる。 人事部が旧パッケージからCSV形式でデータを抽出し,データを加工した後,他システムに提供している。 他システムが必要とする人事データを自動で抽出し,加工した後,提供できるようにする。
 
 旧パッケージから新パッケージへのデータの移行については,G社が双方のテーブルの対応表を作成し,人事部と共同で内容を確認することにした。その後,人事部が移行対象データを判別し,G社が移行ツールを開発して,共同で移行結果の検証を行うことにした。
 

 
設問1 新パッケージの機能の特徴と,機能の追加開発に関する次の記述中の[  ]に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。
 
 表2に,新パッケージの機能のうち,表1の人事部の要望に関連する特徴を示す。
 
表2 新パッケージの機能の特徴
機能 対象業務 特徴
A 勤怠管理  ブラウザを利用して,社員が勤務情報を直接入力でき,データベースに蓄積される。蓄積された勤務情報は,上司がブラウザで承認することができる。
B 給与計算  社員の等級,家族構成などの給与基礎情報と,勤怠管理の勤務情報を自動で取り込むことで,給与計算を行うことができる。
C 評価,昇進  各社員に対する評価情報を,上司,部下,同僚の観点から保持することができる。
D 人事情報の管理  社員区分の識別子の設定によって,社員,派遣社員の人事情報の一元管理ができる。また,派遣社員の人事情報については,管理項目を限定するように設定できる。
E 他システムとの
データの授受
 主要なデータベースのテーブルの情報を,CSV形式で抽出できる。また,CSV形式のデータを,指定したテーブルに取り込むことができる。
 
 新パッケージでは,表1中の要望のうち,No.[  a  ]に対して旧パッケージにない機能を提供している。また,要望のNo.[  b  ]に対しては対応する機能を提供していないので,人事部の要望を満たすには,機能の追加開発が必要である。
 なお,要望のNo.[  c  ]については,表2中の新パッケージの機能[  d  ]を用いることによって,手作業で行っていた台帳管理を人事システムで行うことができる。
 
a〜cに関する解答群
ア I イ II ウ III
エ IV オ V カ IとII
キ IとIII ク IとIIIとIV ケ IとIIとIIIとIV
コ IIとIIIとIVとV    
 
dに関する解答群
ア A   イ B   ウ C   エ D   オ E
 

設問1の正解と解説へ
 
設問2 旧パッケージと新パッケージのテーブル間及びテーブルの項目間の対応に関する次の記述中の[  ]に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。
 
 テーブルの種類には,データテーブルとマスタテーブルがある。データテーブルの項目には,マスタテーブルを参照しているものがある。また,テーブル名に“歴”が付くデータテーブルは,当該情報の履歴を保持している。
 データを移行する際には,テーブル間の対応と,各テーブルの項目間の対応を明確にする必要がある。表3に,旧パッケージと新パッケージの主要なテーブル間の対応を示す。
 
表3 旧パッケージと新パッケージの主要なテーブル間の対応
テーブルの
種類
旧パッケージ 新パッケージ
テーブル名 参照マスタ テーブル名 参照マスタ
データ
テーブル
社員 なし 社員基礎 社員区分,中途区分
付加情報 なし
住所歴 なし
所属歴 部署 人事所属歴 組織
学歴 学校 学歴 学校
等級歴 資格等級 コース等級歴 等級
役職歴 職名 役職歴 役職
給与歴 銀行 給与歴 銀行
能力考課歴 なし 能力成績考課歴 なし
成績考課歴 なし
マスタ
テーブル
銀行 なし 銀行 なし
部署 なし 部署 なし
学校 なし 学校 なし
資格等級 なし 等級 なし
職名 なし 役職 なし
  社員区分 なし
  中途区分 なし
注 参照マスタは,データテーブルから参照するマスタテーブルを示す。
  対応するテーブルがない場合には,テーブル名に“−”が記入されている。
 
 テーブルの項目間のデータの対応については,データ型が違う場合,[  e  ]が違う場合,対応する項目がない場合などについて,移行方法を明確に定義する必要がある。
 項目の内容がコードの場合には,コード間の対応表を作成し,データテーブルに該当するコードがある場合には,[  f  ]の際に,[  g  ]を行う。
 
eに関する解答群
ア けた数    イ 項目名    ウ テーブル名
 
f,gに関する解答群
ア 移行の検討 イ コードの変換
ウ データの移行 エ プログラムテスト
 

設問2の正解と解説へ
 
設問3 旧パッケージから新パッケージへのデータの移行に関する次の記述中の[  ]に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。解答は重複して選んでもよい。
 
 表4に,旧パッケージの社員テーブルの項目を示す。台帳で管理している派遣社員の情報は,社員テーブルの派遣社員管理項目に“○”印の付いている項目からなる。
 
表4 旧パッケージの社員テーブルの項目
項目名 コード データ型 けた数 参照マスタ 派遣社員管理項目
社員コード 文字列 6 なし
氏名   文字列 30
英字氏名   文字列 40  
生年月日   日付  
性別 文字列 1 なし
配偶者有無 文字列 1 なし  
年齢   数値
中途区分 文字列 1 なし  
郵便番号   文字列 10  
住所   文字列 255  
電話番号   文字列 15  
勤務開始日   日付
入社年月日   日付  
退職年月日   日付
 項目の内容がコードのとき,コード欄に“○”を付けている。参照マスタ欄には,項目の内容がコードのとき,参照しているマスタテーブル名を記入し,マスタテーブルを参照していない場合には,“なし”としている。コード以外については,“−”としている。
 
 社員テーブルのすべての項目を移行することにし,G社と人事部では,項目間のデータの移行方法を次のように設定した。
 
〔項目間のデータの移行方法〕
移行方法1: 移行元と移行先が同じデータ型の場合には,文字列でけた数が違うとき及びコードのときを除いて,そのままデータを移行する。
移行方法2: 移行元のデータ型が文字列で数値を表すものであり,移行先のデータ型が数値の場合には,データを数値に変換して移行する。
移行方法3: 移行元と移行先がコードの場合には,コードの対応表を基にデータを変換して移行する。
移行方法4: 移行元と移行先のデータ型が文字列でけた数が異なる場合には,移行元の方が大きければ,先頭から移行先のけた数分のデータを移行し,移行元の方が小さければ,そのまま移行する。
移行方法5: 移行先の項目に対応する項目が移行元にない場合には,空を示す値を入れる。
移行方法6: 移行方法1〜5のいずれにも該当しない場合には,個々に移行方法を検討する。
 
 G社が項目対応表を作成し,人事部と共同で項目ごとに該当する移行方法を記入することにした。表5に,G社から提示された,旧パッケージの社員テーブルに対応する新パッケージの社員基礎テーブル,付加情報テーブル及び住所歴テーブルの項目対応表を示す。
 
表5 新パッケージの社員基礎テーブル,付加情報テーブル及び住所歴テーブルの項目対応表
テーブル名 項目名 コード データ型 けた数 参照マスタ 旧パッケージ項目名 該当する移行方法
社員基礎 社員番号 文字列 7 なし 社員コード  
氏名   文字列 30 氏名 [  h  ]
アルファベット氏名   文字列 50 英字氏名 [  i  ]
社員区分 文字列 1 社員区分 該当なし  
性別 文字列 1 なし 性別 [  j  ]
年齢   数値 年齢  
入社年月日   日付 入社年月日  
退職年月日   日付 退職年月日  
中途区分 文字列 1 中途区分 中途区分  
追加項目1   日付 勤務開始日 [  k  ]
付加情報 社員番号 文字列 7 なし 社員コード  
生年月日   日付 生年月日  
婚姻区分 文字列 1 なし 配偶者有無  
パスポート番号   文字列 10 該当なし [  l  ]
住所歴 社員番号 文字列 7 社員コード  
更新年月日   日付 該当なし  
郵便番号   文字列 10 郵便番号  
住所   文字列 300 住所  
電話番号   文字列 15 電話番号  
網掛けの部分は,表示していない。
項目名が追加項目nのものは,対応する項目がなく新パッケージのテーブルに追加する項目である。
 
解答群
ア 移行方法1 イ 移行方法2 ウ 移行方法3
エ 移行方法4 オ 移行方法5 カ 移行方法6
 

設問3の正解と解説へ
 
設問4 派遣社員のデータの移行に関する次の記述中の[  ]に入れる適切な字句を,解答群の中から選べ。
 
 派遣社員のデータは,[  m  ]を識別子として設定して,台帳の情報を基に新パッケージの[  n  ]に移行すればよい。また,台帳で管理されている情報を事前に[  o  ]形式のファイルで作成しておけば,新パッケージの機能を用いて,データの移行を一括して行うことができる。
 
mに関する解答群
ア 社員区分   イ 社員番号   ウ 中途区分   エ 入社年月日
 
nに関する解答群
 社員基礎テーブル
 社員基礎テーブルと付加情報テーブル
 社員基礎テーブル,付加情報テーブル及び住所歴テーブル
 
oに関する解答群
ア CSV    イ データベース    ウ 表
 

設問4の正解と解説へ
 
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