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スーツ服地の研究(長大 共同開発服地・紺ブレ)


 
□18年ぶりの紺ブレ
秋冬物と春夏物のスーツを,「長大株式会社との共同開発、銀座山形屋でのみ取り扱いする【国産最高峰の究極ファブリック:Super140’s リンクルケア】」の服地(生地)で仕立てて着ている。
 
この服地は離れて見ると,表面の滑らかさが際立っている。これは,細い原糸を高密度に撚り合わせた糸で織っているためで,艶があることも滑らかな感触に寄与している。
 
それとともに,上着の背中などに皺(しわ)ができにくい。この服地はリンクルケア(防シワ性)を謳っているが,上着を着たまま長時間椅子に座り,たちあがってしばらくしてから上着の背中を見ると,しわがほとんど残っていない。
 
この防しわ性にも感心しており,これで紺色のブレザー(以下,紺ブレ)を作ったらどうなるだろう,と思い立った。仕事以外のオフタイムで,ブレザーの必要性を感じてきたためで,18年ぶりに紺ブレを作ることにした。
 

 
□Dominx(葛利毛織)と迷ったが
行きつけのテーラーである銀座山形屋に行き,6ボタンのダブルの紺ブレを作りたいと相談し,紺ブレに合う紺色の無地の服地を,いくつか提案してもらった。
 
検討した結果,2点に絞り込んだ。前出の長大の服地と,モヘアが21%混紡された葛利(くずり)毛織の服地である。価格はほぼ同じである。
 
葛利毛織の服地には,Dominx(ドミンクス)というブランド名が付いている。長大の服地と同じく,ションヘル織機という昔の織機を使ってゆっくりと織り上げるため,服地にふっくらとした質感がある。またモヘア混紡の服地には独特の感触があるが,物によって色が浅くなる(それも好みになるが)。今回は色味の深い紺色で紺ブレを作るため,本命の長大の服地で決定した。
 

 
□スタイルと2本のパンツ
紺ブレといっても,英国と米国とイタリアでは,スタイルが異なる。私の場合,どの国のスタイルということもなく,肩パッドを入れて肩回りにはりを持たせ,ウエストはノーベントで裾が広がらないようにして,なおかつウエスト周りを絞るのが好みである。このスタイルでスーツを作っているし,ブレザーも同じスタイルでないと,好みに合わない。
 
私はスーツの服地や仕立てには関心があるが,コーディネートには関心はない。だから定番のコーディネートを採用して,ビジネス用にライトグレーのウールパンツを,カジュアル用に濃いベージュのコットンパンツを,併せて注文した。
 
ウールのライトグレーの服地だが,ミユキ毛織のものでイメージにあるものがあったので,それにした。綿の濃いベージュの服地は,メーカー名の表示がどれもなく,色合いとストレッチ性で選んだ。
 

 
オプションだが,ボタンにはメタルの金ボタンを,手間のかかった仕立が楽しめるよう,袖は本切羽を指定した。また店員さんから,いつものスーツと違えて,すこしだけ斜めになったスラントポケットと,ラペルの手縫い風ステッチをラペルの縁よりも少し内側に入れることを提案してもらった。
 

 
□着てみて
春夏物として背抜き(背中の裏地なし)で作ったが,期待通り,皺がほとんどできない。紺色の無地の色合いも深みがあり,これはいい。
 
あとはカジュアルでのコーディネートだが,紺ブレの下は,白地に紺色や黒色の横線が入った,ボーダー柄のカットソーを合わせるのが定番である。カジュアルウェアでいつも利用する,ランズエンドやL.L.ビーンの通販サイトを見てみたが,ボーダー柄のカットソーはなかった。急ぐこともないので,何かの折に見つけたら買っておこう。
 
 

 

 
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