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スーツ服地の研究(スキャバル 春夏物)


 
□初めてのスキャバル春夏物
今年の春夏物のスーツを作ろうと,2月中旬に,行きつけの銀座山形屋に行った。
 
今回提案のあった服地(生地)を見ていたら,スキャバルで,淡くパープルが入ったネイビーの服地が目に留まった。重さだが,1mあたり240gの表示がある。
 
普通,紫がかった紺色の服地というと,きりっとした感じがしなかったり,深みのない色合いであるものを見かける。ところがこの服地は,さすがスキャバルだけあって,上品さがあって,冴えた色合いである。こんな色合い,これまでに見たことがない。
 
そのため今回は,この服地でスーツを作ることにした。シングル上下で,スタイルはいつものビルドアップショルダーでウエストを絞ったニューブリティッシュモデル,チェンジポケット付きでスラントさせている。
 

 
□スキャバルのラインナップは不明
スキャバルはスーツ服地のマーチャント(商社)で,ベルギーのブリュッセルに本社がある。マーチャントなので,自社で企画した服地を,提携している紡績工場に製造委託している。
 
スキャバル社の服地には,いくつかのコレクションがある。スキャバルの服地で過去に2着,秋冬物を作っているが,いずれもマジェスティックというコレクションであった。それ以外に,例えばモヘヤを混紡した服地は,モンテゴベイなど「〜ベイ」というコレクション名を採用している。
 
今回の服地は,コレクション名がバンチ(服地見本)に記されていなかった。出来上がったスーツのラベルにも記されていない。そのためスキャバルの春夏用の服地として表記するが,銀座山形屋の2019秋冬物のパンフレットに,これと同じ色合い(に見える)のスキャバル マジェスティックの服地が掲載されている。それを,最後に紹介する。
 

 
□着てみて
出来上がったスーツを着てみたが,やはりパープルの混ざり具合が気になって,何度か服地を見てしまう。こういうのも,変な趣味だろうが,スーツを着る楽しさの一つになっている。
 
銀座山形屋の2019秋冬物のパンフレットに掲載されている,これと同じ色合い(に見える)スキャバル マジェスティックの服地だが,秋冬物で,ラベルのデザインは同じである。その服地の仕立て例として,スリーピースのスーツをモデルが着ている。
 
紹介文の見出しは「究極のアズーロ・エ・マローネが織りなすクラシック」となっており,本文の前半のみを引用する。
「一見するとパープルですが、実はネイビーの経糸に今季注目カラーのブラウンの緯糸をはしらせた、ソラーロ服地なのです。」
 
ソラーロ服地とは,光の当たり具合によって異なる色合いに見える,いわゆる玉虫色に光る服地である。私の服地は玉虫色には光っていないと思うが,一見するとパープルががっており,よく見ると紺色であることがわかるという色合いである。なお経糸(縦糸)は紺色であるが,緯糸(横糸)がブラウンかどうかはよく見えない。
 
それはともかく,品格のある色合いはスキャバルならではと感じる。
 

 

 
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